(VOVWORLD) -2025年の旧正月テトは、近づいています。北部山間部ライチャウ省タムドウオン県ビンルー村は、50年間余りにわたり、麺の一種である春雨の生産地として広く知られています。
テトを控えて、ビンルー村の春雨生産従事者は忙しくなっています。この村へ足を運びますと、至るところに置いてある天日干し春雨の生地を乗せた竹編み平かごを目にします。多くの来場者は、春雨生産工場を見学した後、春雨を買って帰りました。
ハノイ市からの来場者であるズオン・バン・アンさんは次のように明らかにしました。
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「ライチャウ省へ出張するたびに、春雨の生産村に通って、春雨を買って帰ります。この村の春雨はとても美味しいからです」
ビンルー村の春雨生産は70年代初頭ごろに始まったそうです。この地方の土壌は食用カンナの栽培に適した場所なので、澱粉の含有率が高いのが特徴です。そこで、村人たちは、カンナの根をそのまま茹でて食べるだけでなく、春雨の原料として使用しました。ビンルー村の春雨は、腰が強くて透明感が高く、多少煮すぎても、崩れにくいという特徴があります。
の地方の土壌は食用カンナの栽培に適した場所なので、澱粉の含有率が高いのが特徴です。 |
春雨の生産業者であるブイ・バン・ファンさんは次のように述べています。
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「我が家は、年間を通して、春雨を生産しています。特に、旧正月テトのおせち料理にもちいるために、家族全員で春雨の生産をします。このテトの時期には、毎日、通常の倍増に当たる120kgないし150kgの澱粉を使用しますよ」
他方、トンパン集落に住むド・バン・タムさんの工場は、テト向けの春雨を十分に提供できるように、さらに十人余りの労働者を雇っています。タムさんは次のように述べました。
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「春雨の原材料を安定化させるとともに、年間を通して春雨の生産活動を維持するため、食用カンナの栽培業者と連携しています。毎年、およそ500トンの食用カンナ粉を買い入れます」
ビンルー農業サービス協同組合は、従来からの春雨のほかにも、新製品の春雨を出荷しています。グエン・ゴック・アン組合長は次のように明らかにしました。
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「食用カンナ粉で作られた従来からの春雨の傍ら、手作業でカットされた春雨、および小豆とヤーコンの粉で作られた春雨を販売しています。これらの新製品は、出荷してまもないにもかかわらず、多くの消費者から支持を受けています」
現在、ビンルー村には、100世帯あまりと3つの協同組合が春雨生産に従事しています。毎年、村全体の春雨の出荷量は合計550トンを超えています。これまでに、ビンルー村の春雨は、OCOP=一村一品製品として認定されており、全国各地の店舗やスーパーマーケットに並べられています。
ビンルー村人民委員会のロ・バン・タン副委員長は次のように明らかにしました。
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「毎年、旧正月テトのシーズンになると、地元の行政当局は、春雨の生産工場に対してテト向けの需要に応えるよう指導します。私たちは、関連機関と連携して、食品の安心・安全管理を厳格化しています」
消費者に届く春雨の製品は、物質的な価値があるだけでなく、北西地域山間部にある伝統工芸村の誇りでもあります。