(VOVWORLD) - テイグエン地方に53民族が共存しており、その中の52は少数民族で、人口は2百万人を超え、総住民の37%を占めています。
会議の様子=VGP/Nhật Bắc |
先週末、中部高原地帯テイグエン地方ダクラク省で、この地方の社会経済開発と国防・安全保障の確保に関する党中央委員会決議10号と政治局の結論12号の実施状況を総括する会議が行われました。会議では、「全政治システム、各省庁、部局はこの地方の国防・安全保障の確保、迅速かつ持続可能な開発に尽力する必要がある」ということが訴えられました。
テイグエン地方に53民族が共存しており、その中の52は少数民族で、人口は2百万人を超え、総住民の37%を占めています。
多大な潜在力
テイグエン地方は320万ヘクタールの森林、百万ヘクタールの玄武岩の赤い土、180万ヘクタールの赤黄色土が有し、多様な生態系や天然資源、順調な天候に恵まれています。また、水力発電、風力発電、太陽光発電の開発に大きな潜在力があり、ボーキサイトの他、ゴム、コーヒー、コショウ、お茶、カシューナッツなどの工芸作物、ゴクリン高麗人参のような貴重な薬草の生産地として知られています。
席上、発言に立ったファム・ミン・チン首相は「20年間で決議10号、10年間で結論12号が実施された結果、2020年のテイグエン地方の経済規模は2002年の14倍となり、2002年から2020年期のGRDP=域内総生産は平均で7.98%に達し、国内各地の中で群を抜き、トップに立っている」と明らかにしました。また、経済構造の転換は農業割合の縮小とサービス業の比重の増加という方向に沿って促進され、大規模な農産物生産地域が形成されてきました。さらに、貧困世帯の割合は迅速に減少し、森林保護、管理、開発、水資源の活用は各省庁、部局、地方により重視され、住民の生計を左右する重要な課題に位置付けられているということです。
発言に立ったファム・ミン・チン首相=VGP/Nhật Bắc |
包括的開発
チン首相によりますと、この前、テイグエン地方を開発するため、情勢を安定化させる方針が打ち出されましたが、現在は開発を優先的に進め、政治的・社会的安定や、国防安全保障の確保、外交活動の強化などのための柔軟な対応、メリットの最大限の活用などを目指すとしています。
チン首相は次のように語りました。
(テープ)
「テイグエン地方の開発には政治、経済、社会、環境、国防・安全保障、外交に関する問題を一斉に解決しなければなりません。つまり、テイグエン地方の包括的開発を促進する必要があります。経済開発と社会問題の解決、民族・宗教政策の実施を両立させ、民族自尊心、歴史的・文化的価値、革命英雄主義、自力自強と団結の精神を発展事業の推進力として発揮しなければなりません。また、社会のあらゆるリソースと外国投資を誘致するため、優遇政策を講じる必要があります。」
このように語ったチン首相はテイグエン地方に対し、今後、グリーンエコノミー、循環経済の開発、民族色豊かな文化の保存、国際的ブランド力がある農業製品の開発、交通インフラ整備、環境保護、水資源、政治的安定の維持、住民の物心両面の生活改善、国防・安全保障の確保にあらゆる手を尽くしていくよう求めました。また、2021年~2030年期の地域開発計画と2050年までのビジョンを地元の文化、土地、水資源、森林、住民などの特徴に基づき作成するとともに、文化色や、生態系に見合うような都市開発と人口の最適配置を行う必要があるとしています。
(テープ)
「経済社会、中でも交通・灌漑インフラ整備を促進し、いくつかの高速道路の建設、空港の整備を加速させる必要があります。一方で、ITインフラのアップグレードを国家デジタルトランスフォーメーションと連携させて促進し、商業インフラを現代化させ、国内外の市場を拡大し、電子商取引とロジスティックスサービスの開発を進めていかなければなりません。」
さらに、チン首相は質と価値が高い地元の独特な農・林産物の開発に取り組み、民族色豊かな文化を保存しながら、国家、ひいては国際的な観光スポットの開発を促進するよう要請しました。そして、同地域と南中部沿海地域、東南部地域、メコン川流域、ベトナム、ラオス、カンボジアからなる「開発三角地帯」との緊密な連結を維持し、人を開発事業の中心に置く必要があるとしています。
テイグエン地方はベトナムの社会安全保障で戦略的な位置にある3つの地域の一つで、6つの重点的な経済地域の一つでもあります。この地方の迅速かつ持続的で調和のとれた開発はベトナムの社会経済開発に重要な貢献をするでしょう。