トー・ラム書記長の外遊 新時代における戦略的な訪問
(VOVWORLD) - 13日午前、トー・ラム党書記長夫妻とベトナム高級代表団は、カザフスタン、アゼルバイジャン、ベラルーシへの国賓訪問およびロシア連邦への公式訪問を終え、ハノイに帰国しました。
今回の訪問は、対ナチス・ドイツ戦勝80年記念式典への出席も含め、伝統的な外交と新たな発展戦略の両面において数多くの重要な成果を収めた、極めて戦略的な意義を持つものでした。
ベラルーシのアナトリー・シヴァク副首相(右)はトーラム書記長夫妻を見送る(写真:Thống Nhất/TTXVN) |
今回の外遊は、いずれも旧ソ連構成国であり、ベトナムと長年にわたり伝統的友好関係を築いてきた4か国を対象としており、ベトナム共産党書記長がこれら4か国すべてを一度に訪問するのは初めてです。8日間で80件を超える公式行事を通じて、トー・ラム書記長は各国の首脳と広範に意見を交わし、それぞれの国との新たな協力の枠組みを構築しました。
伝統的な友情の深化
最初の訪問国カザフスタンでは、トカエフ大統領が自ら空港に出迎え、国家最高位の勲章「ドスティク一等友好勲章」をトー・ラム書記長に授与しました。この訪問は国賓級の儀礼で実施され、ベトナムに対するカザフスタン国民の温かい感情が示されました。
在カザフスタン・ベトナム大使のファム・タイ・ヌー・マイ氏(写真:TTXVN) |
在カザフスタン・ベトナム大使のファム・タイ・ヌー・マイ氏は次のように述べました。
(テープ)
「今回の訪問は、ベトナムとカザフスタンの関係における新たな時代の幕開けであり、戦略的パートナーシップの構築に関する共同声明の発出は、今後の実質的かつ効果的な協力の基盤となるものです」
アゼルバイジャンとベラルーシにおいても、トー・ラム書記長は温かく迎えられ、首脳会談や協定の署名が多数行われました。ベトナム・アゼルバイジャン、ベトナム・ベラルーシ間の戦略的パートナーシップ構築に関する共同声明は、両国間の強固な政治的信頼と新時代に向けた決意の表れといえます。
アゼルバイジャンでは、国営石油企業本社に設けられたホーチミン記念室の開所式にも出席しました。この施設は、石油・ガス分野をはじめとした両国の長年の協力関係を象徴する存在です。
ベトナム・ロシア関係の着実な前進
ロシア訪問で、トー・ラム書記長はプーチン大統領との会談に加え、ミシュスチン首相、ヴォロージン下院議長とも会見し、ベトナム・ロシア包括的な戦略的パートナーシップの方向性に関する共同声明に署名しました。両国は幅広い分野での協力深化を再確認しました。また、これまでベトナムを支援してきたロシアの有識者や専門家との交流も行い、両国の伝統的友好協力関係の継承を強調しました。
今回の訪問のハイライトの一つは、トー・ラム書記長がプーチン大統領や20か国以上の各国首脳とともに、赤の広場で開催された対ナチス・ドイツ戦勝80年記念パレードに出席したことです。さらに、クレムリン宮殿の壁にある無名戦士の墓への献花にも臨みました。こうした重要行事へのベトナム書記長の出席は、過去への敬意だけでなく、平和の維持と歴史への敬意というベトナムの国際的責任と立場を示すものです。
クレムリン宮殿の壁にある無名戦士の墓への献花に臨んだトー・ラム書記長夫妻(写真:RIA Novosti) |
サンクトペテルブルク市対外関係委員会のヴィチェスラフ・カルガノフ副委員長は、次のように述べました。
(テープ)
「この訪問は、ちょうどソ連がファシズムに勝利した記念の時期に行われ、ベトナムとロシアの関係における新たな時代の幕開けとなりました。赤の広場のパレードでベトナム人民軍の姿を目の当たりにしたことは、ソ連の歴史に対する敬意と、今日のロシアの役割に対する支持を象徴しています。ベトナムは、歴史を重んじる独立国家としての立場を改めて世界に示しました」
トー・ラム書記長による今回の4か国歴訪は、ベトナムの外交的地位を改めて示すとともに、伝統的友好関係と戦略的協力をさらに強化し、国の発展と国際社会の平和への具体的な貢献を後押しするものだと言えます。