ベトナム 各級党大会が閉幕 新時代へ向けた人材刷新進む

(VOVWORLD) - ベトナムで、2025年から2030年の任期に向けた各級党大会が相次いで開催され、すべての日程を終えました。中央直属の40の党委員会すべてで大会が行われ、予定より12日早く完了しています。
ベトナム 各級党大会が閉幕 新時代へ向けた人材刷新進む - ảnh 1ディエンビエン省第15期党代表大会の議長団
今回の各級党大会では、3つの重点課題が議論されました。 1つ目は、各組織の活動方針を定めた大会文書の討議と採択、そして上級組織への意見提出です。 2つ目は、各級委員会に参加する人材の選出。 そして3つ目が、基層レベルから中央レベルまで、党の人事を固めることです。
いずれも党の指導力や、今後の政策立案、組織の強化に直結する重要な課題です。
活発な議論と新たなビジョン
各地の大会では、文書の討議に十分な時間が割かれました。グループ討議と本会議での発言を組み合わせた形式で、平均して各大会で9件から10件の意見が出されたということです。
参加者からは、来年初頭に開催予定の第14回全国代表党大会に向けた文書草案について、特に今後5年間の目標や画期的な解決策を高く評価する声が多く聞かれました。
首都ハノイの党委員会大会では、近代的でスマート、環境に配慮した持続可能な都市を目指すビジョンが示されました。
グエン・アイン・チ教授は、ハノイが掲げる3つの戦略について次のように述べています。
(テープ)
ベトナム 各級党大会が閉幕 新時代へ向けた人材刷新進む - ảnh 2ハノイ市第18回党大会

「ハノイが掲げる3つの戦略、これは非常に的確だと思います。まず人材育成。これはハノイの強みですが、単にハノイのためだけではありません。国全体の発展につながるものです。そして技術革新。今はまさにテクノロジーの時代ですから、デジタル化への素早い対応が必要です。さらにグリーン転換。ハノイが本当の意味で変わって、より緑が多く、より清潔で、持続可能な発展を実現していく。これが求められています」

実際、全国的にデジタル化が進む中で、今回の大会では多くの党委員会が、大会の運営そのものをデジタル化しました。文書や資料を電子化し、オンラインプラットフォーム上で実施する動きが広がっています。
また、大会の開催に合わせて、各地で重点プロジェクトの着工式や竣工式も相次いで行われ、地域の発展への意欲を示す形となりました。
次世代リーダーの登用
人事面では、慎重かつ組織的な選考が行われました。
合併や統合が行われていない11の省と市では、合わせて634名の執行委員会委員、164名の常任委員会委員、11名の委員長が選出されています。
女性の割合は17%、少数民族の代表は21%で、若手の登用も進められました。42歳未満が全体の10%を占め、平均年齢は約50歳となっています。
ベトナム 各級党大会が閉幕 新時代へ向けた人材刷新進む - ảnh 3フエ市第17期党執行委員会

注目されるのは、1970年代生まれの若手幹部が多くの省委員会委員長に選ばれたことです。体系的な教育を受け、様々な要職を経験してきた人材が、新たな時代の責任者として抜擢されています。

党中央組織委員会の元幹部、グエン・ドゥック・ハー氏は次のように語りました。
(テープ)
「今回、政治局は上級組織としての責任をしっかり果たし、適切な人事を行いました。注目すべきは、すべての省と市の委員会委員長が、地元出身者ではないという点です。これは政治局の非常に強い決意を示すものと言えるでしょう」
来年の全国大会へ
来年初頭には、ベトナム共産党の第14回全国代表大会が開催される予定です。
この大会は国家の重要な節目となり、組織の簡素化や政治システムの効率化に向けた、抜本的な改革が進められる見通しです。
今回の各級党大会の成功は、党全体、そして国民全体にとって広範な政治活動であると同時に、来年の全国代表大会を成功させるための重要な土台となります。

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