(VOVWORLD) -年初10か月間、ベトナムの野菜・果物の輸出額は70億ドルを超えました。その中で、ドリアンが引き続き主力商品としての役割を維持し、昨年の年間記録である32億ドルを上回っています。
農業環境省によりますと、10月単月での野菜・果物輸出額は9億6100万ドルに達しました。ドリアン、マンゴー、ジャックフルーツ、バナナ、ザボン、ココナッツといった戦略的な果物が引き続き主な牽引役となっています。特にドリアンは、輸出の成長をリードし続ける「業界のスター」としての地位を確立しています。
10月末現在、ドリアン輸出額は、前年同期と比べて12%増となりました。特に、2025年上半期は中国の新規制により一時停滞した時期がありましたが、7月からは輸出が非常に加速し、第3四半期だけで19億4千万ドルに達し、前年同期と比べで30.3%増となりました。10月には若干減少しましたが、これは需要の減少によるものではなく、収穫の最盛期を過ぎ、季節的な生産量が減少したためです。
ドリアン専門栽培地域である南部メコンデルタあるティエンザン省カイレイ村では、現在、庭先での買取価格が平均で1キログラムあたり約4.5ドルとなっており、輸出用の集荷・梱包業者での買取価格は約6ドルに達し、年初の価格の2倍に上昇しています。
市場に出るドリアンの品質を確保するため、協同組合や企業は、安全でクリーンな栽培プロセスの遵守、適切な時期の収穫、そして収穫後の初期処理および保存の各段階において、科学的かつ厳格な検査に常に注意を払っています。これは、輸出商品の品質向上を図り、地方農業の持続可能な発展のための基盤を築く努力の一環です。カイレイ村のホン・サン果物会社のチャン・ティ・アイン・トゥー社長は、次のように述べました。
(テープ)
「私たちは、輸出市場やパートナーの要求を順守しています。商品の検査、選別から冷凍の段階まで、相手国の市場へ輸出するための食品衛生と安全を確保するため、細心の注意を払っています。現在、中国はベトナムのドリアンの潜在的な市場となっています」
中国やその他の国へドリアンを輸出する時、品質基準と規制を遵守することは、将来的に製品価値を維持し、向上させるのに役立ちます。これは、ドリアン価格が急騰し、地元のドリアン専門栽培地域が持続的かつ強固な発展を遂げるための条件を整える要因の一つでもあります。さらに、北部山岳地帯ランソン省にあるヒューギ国際国境検問所のトー・ドゥック・ロン少佐はドリアンを含む農産品の通関手続きが円滑に進むよう便宜が図られていると明らかにし、次のように述べました。
(テープ)
「現在、ヒューギ国際国境検問所で、物流が増加しており、特にドリアンは以前と比べて増加しています。私たちは、ドリアンなどの商品が迅速に流通できるように職員を配置して対応しています。」
今後、ドリアン輸出をさらに強化するため、ベトナムの企業が引き続き市場の多様化、生産量の向上、品質管理とトレーサビリティの強化に取り組み、国際市場におけるベトナム産ドリアンの信頼性と品質を高めていくことを目指します。