人権の本質:1億人以上の国民が自由と繁栄の中で生きること
(VOVWORLD) - 12月10日の世界人権デーを迎え、今年のテーマは「私たちの権利、私たちの未来を今こそ」です。ベトナムでは、新時代における重要な目標の一つが、人権と市民の権利をこれまで以上に確実に保障することです。
人権の保護と人権教育は極めて重要な取り組みです。これらは、人々が人権について理解を深め、自身の権利を自覚し、自分と他者の尊厳、権利、自由を尊重する意識を育むものです。同時に、これは国全体に関わる包括的な課題であり、グローバルな課題でもあります。
人権教育の目覚ましい成果
ベトナムにおける人権保障と人権教育の取り組みは、顕著な成果を上げています。1986年のドイモイ刷新事業開始以来、ベトナムは国連のミレニアム開発目標を達成した代表的な国となり、戦後の復興と和解のモデルとして評価されています。
2024年の新基準による多次元的貧困率は約1%にまで低下しています。UNDP国連開発計画の人間開発報告書によりますと、ベトナムの(HDI)人間開発指数は前回から8ランク上昇し、193カ国中107位に位置づけられました。
教育分野では、子どもたちの育成と就学支援に力を入れ、国民全体の学習を奨励しています。現在、5歳児への就学前教育も普及し、小学校就学率は99.7%、中学教育プログラムの修了率は90.7%に達しています。
労働市場においても、若者や労働年齢の人々に多くの雇用機会を提供しています。今年第3四半期時点で、5160万人の就労者が労働力の98%を占めています。
2023年のベトナム人の平均寿命は74.5歳で世界平均を上回り、国家は約113万人の功労者に対し、年間約12億米ドルの補助金を支給しています。
社会的弱者や自然災害被災者への支援、貧困層の社会サービス利用促進、持続可能な貧困対策にも注力しています。2025年までに全国の仮設住宅や老朽住宅の撤去を目指しています。
ベトナム国民は、平和的環境の中で民主主義、宗教の自由、表現の自由、情報アクセス権、法の下の平等を享受しています。国連の幸福度指数では11ランク上昇し、143カ国中54位に立っています。ベトナムは国連人権理事会のメンバーとして、2023年~2025年の任期中に積極的に活動しています。
過去7年間にわたり、人権教育プロジェクトは政府のあらゆる省庁や地方で包括的に実施されてきました。12月10日にハノイで開催された全国人権教育会議で、ファム・ミン・チン首相は、人権保護と人権教育の重要性を次のように強調しました。
(テープ)
「人権の保護と人権教育は、ベトナムにとって全国的かつ包括的な使命です。これは共産党の指導、国家の管理、そして国民の積極的な参加のもとで推進されています。人権教育は、正式な教育プログラムとして、生徒を中心に据え、教師を原動力とし、学校を基盤とする教育システムの中に組み込まれ、生涯学習と学習社会の実現を目指しています」
人権アプローチ:政策立案の基本原則
今後、ベトナムは人権に基づくアプローチを、あらゆるレベルの政策立案と法律実施における必須の評価基準とする方針です。
社会政策を国民中心の包括的で持続可能なものへと刷新し、社会保障、貧困削減、社会的弱者支援の質の向上に取り組みます。祖国戦線や政治社会組織を通じて、社会全体における人権の尊重と保護を推進します。
人権は、ホーチミン思想の中核をなし、ベトナム共産党のすべての方針と国家政策に貫かれる理念です。新時代における人権保護への決意は、ベトナムが豊かで強靭な社会主義国家を実現する原動力となるでしょう。