また、メカニズム、インフラ整備、人的資源への包括的な投資が必要であり、新たな段階でのベトナムの飛躍を促進することが求められています。

サプライチェーンの多様化の傾向と世界の複雑な地政学的推移の中で、ベトナムは半導体産業の投資家にとって魅力的な目的地として浮上しており、高い政治的決意、投資・ビジネスに適した環境、質の高い労働力、世界で2番目に高いレアアースの埋蔵量など、多くのメリットを持っています。さらに、ベトナムは半導体産業が発達したほとんどの国と包括的な戦略的パートナーシップを結んでいます。これらは、ベトナムが世界の半導体産業において重要な地位を確立するための大きな利点です。

高い決意、具体的なロードマップ、および方針

最近、ベトナムは半導体産業の発展を促進し、外国からの投資を誘致するため、多くの断固たる行動を取ってきました。また、2030年までの半導体産業の発展戦略と2050年までのビジョン、2050年を見据えた2030年までの半導体産業の人材育成プログラムなどを策定しました。現在、全国には半導体分野において174件のFDI＝外国直接投資プロジェクトがあり、登録資本金はおよそ116億ドルに達しています。世界第1位のテクノロジー企業「NVIDIA」は先ごろ、ベトナムに研究開発センターとAI＝人工知能データセンターを設立しました。

しかし、半導体は特異な産業であり、大規模な投資を必要とし、高度な人材と技術が求められ、投資誘致で競争が激しいので、大きな決意と具体的な計画が必要であるとしています。半導体産業発展国家指導委員会の会議で、チン首相は次のように強調しました。

（テープ）

「決意が具体的、体系的、科学的かつ果敢で、焦点を絞った行動によって示されなければなりません。そうして、はじめて、科学技術、イノベーションに基づく経済社会開発目標に向かって進むことができるのです。その中で、半導体産業は優先的に発展させる方針です」

メカニズム、政策、インフラといった半導体産業の3本柱の充実にリソースを割り当てることに加え、ベトナムは質の高い人材育成にも重点を置いています。政府は各省庁に対し、この任務を実施するための資金を確保するとともに、2030年までに少なくとも5000人のAI専門家を育成し、研究所や大学、教育施設などの1300人の講師が専門的な育成を受けるよう要請しました。計画投資省・国家イノベーションセンターの責任者であるグエン・ティ・レー・クエン氏は次のように述べています。

（テープ）

「これは画期的な解決策です。半導体産業の発展は、基礎科学と専門的な科学の教育に結びつくエコシステムの発展と一体となって進められなければなりません。これは、ベトナムが強みを持つ分野に適した計画に基づいています。国家、学校、企業の3者関係を発揮し、教育形態とリソースを多様化する必要があります。初期段階では、講師と変革推進チームの教育を優先すべきです」

国際協力の強化による半導体産業の発展

半導体分野におけるビジネス活動に対する行政手続きの改革や、半導体産業のインフラ整備、人材育成を推進する傍ら、ベトナムは国際協力や、二国間および多国間の半導体分野での協力の強化にも重点を置いています。情報通信省・情報通信産業局のドー・ナム・チュン副局長は次のように語りました。

（テープ）  

「ベトナムは、サプライチェーンの全ての段階に積極的に参加する方針を明確にしています。それは、世界の半導体産業の再構築のトレンドの活用と、「プラス1」という原則に基づいています。つまり、ベトナムは、他の国や組織が参加するこのサプライチェーンにおける「プラス1」の目的地となることを目指し、世界の主要な半導体企業の誘致に取り組みます」

外国のパートナーと半導体産業の主要企業は、ベトナムの半導体産業の展望を楽観視し、協力する意向を表明しています。世界銀行ベトナム事務所のマリアム・シャーマン所長は、次のように確認しました。

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「ベトナムはまだ発展の初期段階にありますが、2023年に、アメリカへの半導体輸出で第3位に立ち、売上高は201億ドルという印象的な数字を実現しました。ベトナムは地域の主要な生産拠点として浮上しています。サムスンやインテル、アップルなどの大手グローバルテクノロジー企業はベトナムで事業活動を活発に展開しています。また、Nvidia、Meta、Googleなどの多国籍企業も参加を加速しており、ベトナムがアジアのハイテクセンターになる準備が整っていることを示しています」

政府の強い決意と具体的な解決策、ロードマップにより、ベトナムは半導体産業を迅速かつ力強く発展させる機会を捉え、技術が核心的な役割を果たす新たな時代への飛躍に努力しています。