年初からのベトナム経済社会状況


既にお伝えしましたように、20日、ハノイで、第13期国会第7回会議が開幕しました。同日午前、グエン・スアン・フック副首相は政府を代表して、年初4ヶ月の国の経済社会状況に関する政府の報告を読み上げ、その中で、国会が設定した目標の達成のために実施される7つの任務を強調しました。


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報告を読み上げるフック副首相

報告によりますと、年初から、政府は経済社会目標の実現や2014年の国家予算に関する決議1号を実施し、その中で、マクロ経済の安定化や、生産経営活動の困難解決、社会安全保障の確保、国民の生活改善などに力を入れています。


積極的な効果

その結果、マクロ経済が安定しており、経済のバランスが確保されています。4月のCPI=消費者物価指数は昨年12月と比べ、0・88%増加していますが、この4年間の最低水準となっています。物価も安定し、銀行利率が低下の傾向にあります。また、外国為替相場や、外国為替市場の安定も維持されているとしています。

フック副首相は次のように語りました。

(テープ)

「今年第1四半期のGDP国総生産の伸び率は4・96%に達し、2012年と2013年の同期を上回っています。農・林・水産業や、工業、建設業、サービス業はいずれも高い成長率をあげています。4月には、国営企業27社が株式化され、238社が株式化を進めており、12社が株式を発行しています。銀行再構築作業と、不良債務の処理も積極的な成果を収めています。農業再構築と新農村作り運動も迅速に進められ、効果をみせています」

このように語ったフック副首相は、労働問題に関し、「年初から48万7000人に雇用を創出し、前年同期と比べ、2・4%増となっている」と明らかにしています。

さらに、社会秩序問題に関し、「先ごろ、中国がベトナム領海に石油リグを不法に設置したことを利用し、社会混乱を引き起こした過激者が厳格に処理された。社会状況が安定を取り戻した」としています。


今後の
7つの任務

ベトナム経済が多くの困難を抱えており、政治安定や、社会秩序、安全保障、国防、領土保全などが多くの試練に直面している現在、政府は、マクロ経済の安定化を最優先課題として見做しています。

これに関し、フック副首相は次のように語りました。

(テープ)

「政府はマクロ経済の安定化と成長の確保を目指し、通貨政策を他の政策と結びつけ柔軟に運営します。また、ベトナム通貨ドンの価値を維持するために為替相場もフレキシブルに運営し、外貨準備高を増加させていきます。さらに、証券市場を安定的に発展させ、企業の資金調達も確保します。特に、予算赤字と公的債務を最小限に抑制します」

このように語ったフック副首相は「政府は、生産経営活動の困難解決や不良債務の処理、経済再構築、国営企業の株式化、金融分野の再構築、気候変動への対応、環境保護、2013年憲法の施行などに力をさらに入れていく方針だ」と述べています。

海上紛争問題に関し、フック副首相は次のように語りました。

(テープ)

「東部海域での国益や、国の主権を保護するためには、1982年国連海洋法条約や、DOC=海上行動宣言をはじめ、国際法に従って、複数の平和的措置を同時に実施します。また、国内外のベトナム人と国際社会の支持を得るために、情報提供を強化します。同時に、政治安定と社会秩序の確保を目指し、法律違反活動を厳罰するほか、あらゆる必要な措置をとります。ベトナムで活動中の外国企業と外国人の絶対的な安全を保障します」

政府の報告は「2014年の任務は重く、多くの困難と試練がある」とした上で、全党、全軍、全国民に対し、国会が出した目標の達成と国の防衛のために力を合わせるよう呼びかけています。

 

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