ベトナムでは4月30日の「南部解放・国家統一50周年」の記念日を迎えています。
1975年春、ベトナムは国民的団結の力で偉大な勝利を収めました。南北に分断されていた国土が統一され、新たな時代への第一歩を踏み出しました。あれから半世紀が経ちましたが、この勝利の際に見られた迅速かつ大胆な精神は、今もなおベトナム国民の中に生き続けています。
国家統一から50年という節目は、ベトナムにとって誇り高い歴史を振り返り、国づくりの過程で得た貴重な教訓を見つめ直す機会となっています。
ホーチミン時代の遺産
1975年春の大勝利は、ホーチミン時代のベトナムの強さと知恵を世界に示しました。党政治局と中央軍事委員会の革新的な指導の下、各戦線では柔軟かつ的確な作戦が展開されました。

ファン・ヴァン・ザン国防相

4月30日の勝利は、軍と民が一体となった献身的な努力の結晶でした。戦闘部隊と後方支援部隊、そして正規軍・地方軍と一般市民が見事な協力体制を築いたのです。

この勝利について、ファン・ヴァン・ザン国防相は次のように語っています。
（テープ）
「1975年春の大勝利は、党の創造的な革命路線の正しさを証明しています。これは人民戦争の勝利であり、祖国統一への意志と平和を求める愛国心の表れです。民族の団結と時代の力が結集した成果なのです」
50年の成果と未来への展望
この半世紀でベトナムは目覚ましい発展を遂げました。党の指導の下、国はより強く豊かになり、国民生活も着実に向上しています。現在のベトナムはかつてないほどの国際的地位と信頼を築いています。
先日の国家重点プロジェクト式典で、ファム・ミン・チン首相は次のように語りました。

国家重点プロジェクト式典で発表しているチン首相

（テープ）

「国家統一から50年の歩みは、誇り高い歴史を記憶し教訓を学ぶだけでなく、国づくりの努力の軌跡でもあります。過去を振り返ることで私たちはより強く前進できるのです。固い決意と信念を持って、発展し繁栄する新時代に向かって歩みを進めています」
ベトナムは現在、第12期党中央委員会決議に基づき、現代的で透明性の高い政治システムの構築を目指した改革を進めています。同時に「100年ビジョン」という長期的な国家発展計画も準備中です。
また、科学技術やデジタル化にも力を入れており、第13期政治局決議に基づいてイノベーションを推進し、経済の競争力強化を図っています。人材育成にも注力し、特に高度人材の開発と民族文化の発展を重視しています。
2021年の党第13回大会では、2030年までに近代的産業を持つ中高所得の発展途上国に、そしてベトナム建国100周年の2045年までに高所得の先進国になるという明確な目標が掲げられました。
1975年4月30日の勝利の精神は、これからもベトナム国民が未来の目標を達成するための原動力となることでしょう。