2025年の国防外交 原則堅持し、主体的に統合、平和を構築

(VOVWORLD) - 国際統合が進む中、国防外交による主体的で責任ある取り組みは、ベトナムを早期かつ遠隔から守り、国際的な地位と信頼を高め、国の発展に不可欠な平和で安定した環境をしっかりと支えています。

2025年、活発かつ包括的に展開されるベトナム外交の中で、国防外交は引き続き重要な柱としての役割を確立しています。国の発展に不可欠な平和で安定した環境を堅持することを基盤に、国防外交は同時並行的に展開され、主体的な国際統合と戦略的信頼の構築を通じて、平和の創出と国際社会におけるベトナムの地位向上に貢献しています。

こうした流れの中で、国防外交は、平和、協力、持続可能な発展を重視するベトナムの一貫したメッセージを発信してきました。

二国間・多国間の両面での成果

2025年には、ベトナムと伝統的な友好国・パートナーとの間で、戦略対話や国防政策対話が継続的に行われています。多くは中期協力計画と結び付けられ、国防関係がより深化し、実質的かつ持続可能な方向へ進んでいることを示しています。

国境国防交流も大きな柱となっています。2025年4月の第9回ベトナム・中国国境国防友好交流、同年11月の第2回ベトナム・カンボジア国境国防友好交流などは、近隣諸国との連帯を強化し、戦略的信頼を高め、軍と国民の結び付きを深めることで、国境地域の安定と発展に寄与しています。

国家国防戦略研究院の元副院長、グエン・ホン・クアン少将は次のように述べました。

(テープ)

「こうした柔軟な取り組みは、友好関係を強化すると同時に、国境地域の住民や幹部、兵士の国防意識を高めています。いずれも、ベトナムの自主・自衛、そして国際社会と責任ある協力を進める精神に基づき、国境の安全確保において実践的な意義を持っています」

多国間の枠組みでは、ベトナムはASEAN国防相会議(ADMM)や拡大ASEAN国防相会議(ADMM+)に積極的に参加しています。これらの場で、信頼醸成、平和的手段による不一致の解決、国際法の遵守を訴えるとともに、災害対応、捜索救難、サイバーセキュリティ、気候変動、海洋安全保障といった非伝統的安全保障分野での協力を推進しています。

2025年の国防外交 原則堅持し、主体的に統合、平和を構築 - ảnh 12025年10月31日、マレーシア・クアラルンプールで開催された第19回ASEAN国防相会議(ADMM)に出席する、ベトナムのファン・ヴァン・ザン国防相ら(写真:qdnd.vn)

国連平和維持活動の分野でも、2025年は誇るべき節目の年となりました。ベトナムの平和維持部隊「『青いベレー帽』の兵士」による専門的な活動は、人道的で責任感あるベトナム人民軍兵士の姿を国際社会に印象付け、平和と人間の発展に貢献するベトナムの姿を示しています。

戦争後遺症の克服に向けた事業も、アメリカを含む多くの国や国際機関と連携して進められています。2025年9月には、アメリカがホーチミン市ビエンホア空港周辺で、6年間にわたる事業を経てダイオキシン除去が完了した6ヘクタール余りの土地を引き渡しました。あわせて、地域社会向けの無償支援も行われています。引き渡し式で在ベトナム・アメリカのマーク・ナッパー大使は、次のように述べました。

(テープ)

「本日の出来事は、戦争の後遺症克服に対するアメリカのベトナムへの揺るぎない関与を最も明確に示すものです。戦時中に行方不明となったアメリカ軍兵士の遺骨捜索で、ベトナムが示してくれた支援を、私たちは決して忘れません。これらは両国の深い友好関係を物語り、今後の発展の基盤となるものです」

国の発展を支える確かな基盤づくり

新たな段階において、国防外交の一貫した任務は、独立・自主、平和、協力、発展を柱とする対外路線を効果的に実施し、「四つのノー」を掲げる国防政策を堅持することです。国防外交は国家外交の重要な柱であると同時に、戦略的信頼構築の先導役として、紛争の予防やリスクの早期解消に貢献しています。

トー・ラム党書記長は、2025~2030年期のベトナム人民軍党大会で次のように強調しました。

(テープ)

「二国間および多国間の双方で国際統合と国防外交を推進し、各国との国防関係や協力を調和的かつ柔軟に処理していきます。同時に、国連平和維持活動や捜索救難、災害救援にも引き続き効果的に参加し、『ホーおじさんの兵士』のイメージと文化的価値を国際的に発信していきます」

国際統合が進む中、国防外交による主体的で責任ある取り組みは、ベトナムを早期かつ遠隔から守り、国際的な地位と信頼を高め、国の発展に不可欠な平和で安定した環境をしっかりと支えています。

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