EVFTAベトナムとEU欧州連合の自由貿易協定は2020年8月に発効しました。5年間の運用を経て、EVFTA協定はベトナムとEU間の戦略的信頼関係を強化するだけでなく、両大陸を繋ぎ、両国間の貿易関係を促進する重要なツールとなっています。

過去を振り返り、双方は新たな状況における戦略的協力の構築に向けて積極的に連携しています。 過去5年間、EVFTA協定は重要な経済協力ツールとしての役割を実証してきました。

特に、協定発効直後に世界が新型コロナウイルス感染症のパンデミックや地政学的緊張の高まりといった大きな変動に直面した中で、さらにその重要性が示されました。それだけでなく、グローバルサプライチェーンの寸断を最小限に抑えることにも貢献しています。しかしながら、EVFTA協定の活用可能性が依然として高いので、双方は同協定をより効果的に推進していくことで合意しました。

過去5年間、ベトナムとEU間の貿易総額は年間12～15%の着実な成長を遂げてきました。ベトナムのEU向け輸出は加速しています。一方、EVFTA協定を実施したことにより、欧州企業にも大きなメリットがもたらされています。在ベトナム欧州商工会議所の企業信頼感指数の最新調査結果によりますと、今後5年間のベトナムにおける事業見通しについて、EU加盟国の企業の58%が比較的楽観的であり、17%が非常に楽観的であることが分かりました。

去る6月6日にベルギーで開催された「EVFTA協定：過去5年間の実施成果と新たな状況におけるより効果的な活用の方向性」セミナーにおいて、欧州アジア研究所所長のリン・ゴエタルス氏は次のように述べました。
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「ベトナムと欧州連合の自由貿易協定は、双方の貿易関係の力強い促進に貢献してきました。未開拓の潜在性は依然として大きく、これらの成長統計はその明確な証となっています」
ベトナムとEUは、互いの地域戦略において中心的な役割を果たしています。ASEAN東南アジア諸国連合におけるベトナムの立場は、EU製品が中国、日本、韓国、ASEAN加盟国といった消費力の高い重要なアジア市場に容易にアクセスできるため、欧州各国の企業にとって大きな利点と考えられています。

「EVFTA協定：過去5年間の実施成果と新たな状況におけるより効果的な活用の方向性」セミナーで発言に立ったタオ大使(写真:Hương Giang/TTXVN)

ベトナムの在ベルギーとEU大使であるグエン・ヴァン・タオ氏は次のように述べました。

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「今こそ双方が需要問題について協議すべき時だと考えています。過去5年間で、EUはEVFTA協定がもたらす利益を、特に潜在的なパートナーとの関係において活用する必要があるという明確な経験を積んできました」
協力分野の多様化
新たな状況において、ベトナムとEUは貿易と投資をさらに促進するための多くの要素を有しています。すなわち、両国の経済構造は、特にサプライチェーンの多様化が世界的に求められている状況において、競争的というよりも補完的であるということです。ベトナムとEUは共に、ルールに基づき、公平性、透明性、持続可能性を確保する多国間貿易システムを支持することで合意しています。さらに重要なのは、両国が二国間関係に強くコミットしていることです。

「EVFTA協定：過去5年間の実施成果と新たな状況におけるより効果的な活用の方向性」セミナーに合わせて、ベトナム各地のOCOP製品が紹介されました。

ベトナムは、制度改革を強力に進め、インフラ整備と人材育成に取り組み、競争力と投資環境の改善を支援し、新たな成長原動力の創出を推進し、科学技術イノベーション分野に注力しています。これらはEUが強みを持つ分野であり、ベトナムは喫緊の開発ニーズを抱えています。

欧州議会国際貿易委員会の代表ルリウ・ウィンクラー氏は次のように述べています。
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「農産物、信用、飲料といった産業に加え、両国にとってビジネスの可能性を秘めた重要な分野は数多く存在します。したがって、EVFTA協定がより多くの機会をもたらし、ベトナムとEU加盟国の国民、そして企業に利益をもたらすことを期待しています」
ベトナムの画期的な体制改革は、EUの投資家に自信を与えています。エネルギー分野に携わるP&Vグループの代表フレデリック・ハイ・アウ・グエン氏は、次のように述べています。
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「ベトナムは今後も力強く発展していくと確信しています。EVFTA協定の締結と発効から5年間の協力を経て、私たちは非常に良好な成果を上げており、協力の可能性と機会は確かに数多く存在するはずです」
EVFTA協定は、5年間の実施を経て明確な効果を発揮しており、今後、二国間の経済貿易関係が飛躍的かつ均衡のとれた持続可能な発展を遂げＳるための重要な原動力であり続けます。