(VOVWORLD) -アメリカのドナルド・トランプ大統領がベネズエラ領空の閉鎖を宣言し、カリブ海で軍事的緊張が高まっています。
11月29日、トランプ大統領は自身のSNS「Truth Social」に、大文字のみで書かれた強硬なメッセージを投稿し、カリブ海地域の緊張を一気に高めました。
トランプ氏は「すべての航空会社、パイロット、麻薬密売人、人身売買業者に告ぐ。ベネズエラ上空および周辺の空域は全面的に閉鎖されたものと見なせ」と呼びかけました。トランプ氏の投稿の数日前には、米連邦航空局(FAA)がパイロットに対し、ベネズエラ空域で「最大限の警戒」を呼びかける通告を出しました。理由は「治安情勢の悪化と軍事活動の増加」です。さらに象徴的だったのは、トランプ政権が今週、いわゆる「太陽のカルテル(Cartel de los Soles)」をテロ組織に指定したことです。
アメリカはすでに9月初めから「南方の槍」作戦を通じて、カリブ海と東太平洋で麻薬密輸用の船舶を集中狙撃してきました。ワシントンポストによりますと、現在まで20余りが打撃を受けて80人以上が射殺されました。現在、カリブ海には空母打撃群、駆逐艦、F-35B戦闘機、MQ-9リーパードローンなどアメリカの戦略資産が大規模に配備された状態です。
11月30日、トランプ大統領は、南米ベネズエラのマドゥロ大統領と電話会談したことを認めました。ニューヨーク・タイムズ紙などがこれに先立ち、米軍のベネズエラ攻撃が取り沙汰される中、両首脳が11月下旬に電話会談したと報じていました。
南部フロリダ州からワシントンに向かう大統領専用機内で記者団の質問に応じました。トランプ氏は電話会談をしたか問われ、「コメントしたくないが、イエスだ」と回答しました。会話内容については「うまくいったとも、失敗したとも言えない」と語りました。