米中首脳会談、貿易対立を緩和

(VOVWORLD) -アメリカのトランプ大統領と中国の習近平国家主席は10月30日に韓国・釜山で首脳会談を開き、両国間の貿易対立を緩和する措置を講じることで合意しました。
米中首脳会談、貿易対立を緩和 - ảnh 1(写真:REUTERS/Evelyn Hockstein)

アメリカが中国からの輸入品に対する関税の引き下げと輸出規制を和らげるのと引き換えに、中国はレアアース(希土類)鉱物と磁石の新たな規制を一時停止し、米国産大豆の購入を再開するとしています。

この合意によってトランプ氏が中国からの輸入品に課すとしていた100%の関税は見送られ、世界の2大経済大国間の微妙な貿易紛争の休戦が約1年間延長されることになりました。アメリカは、麻薬鎮痛剤「オピオイド」の一種であるフェンタニルの原料となる化学物質の中国からの輸入関税を現行の20%から10%へ半減します。

中国が今月発表したレアアース鉱物と磁石の輸出規制については1年間凍結することで合意しました。中国が発表していた新たな規制は、対象となる元素が拡大され、微量でも含まれる製品には輸出許可証を受けることを義務付け、軍事製品への転用を防ぐ狙いがありました。

今年夏に米中両国は中国産レアアースの流通を維持するための審査・出荷手続きで合意しており、これらの手続きは延長されています。アメリカは、半導体製造装置の輸出を含めた米国製ハイテク製品の中国への輸出禁止拡大措置を1年間凍結することで合意しました。この規制強化は、子会社や関係する企業を利用して規制を回避する行為を禁止することを主目的としています。

トランプ大統領と習近平主席の会談の結果は、両国が現時点では二国間関係を安定させたいという意向を示しているものの、長期的にはこの関係には依然として多くの課題が残されていることを示しています。貿易問題以外にも、米中両国は、アメリカのドナルド・トランプ大統領が来年初めに中国を訪問する予定であり、その後、中国の習近平国家主席もアメリカを訪問することで合意しました。

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