(VOVWORLD) -中東・イスラエルで、ネタニヤフ首相が収賄などの罪に問われている汚職事件の裁判が始まりました。首相は無罪を主張し徹底的に争う構えですが、裁判の行方次第では今後の政権運営に影響が出ることも予想されます。
ネタニヤフ首相(写真:AFP/ TTXVN) |
イスラエルのネタニヤフ首相は2014年から3年間にわたり、地元の通信業者に便宜を図る見返りに傘下のネットメディアに、首相に好意的な報道をするよう要求したなどとして収賄、背任、そして詐欺の罪に問われています。
イスラエルで現職の首相の裁判は初めてで、24日、エルサレムの地方裁判所で開かれた初公判にはネタニヤフ首相本人が出廷しました。
公判では冒頭、弁護団が「検察が提出した証拠資料を検討するため、さらに時間が必要だ」と主張し、罪状認否などは先送りされました。
開廷を前にネタニヤフ首相は裁判所で記者会見を行い「事件は警察と検察の一部が左派勢力と共謀して、私を権力の座から引きずり下ろそうとするたくらみだ」と述べて無罪を主張し、徹底的に争う構えを示しました。
イスラエルの法律では、首相は有罪が確定するまで職にとどまることができます。
ネタニヤフ首相は新型コロナウイルスの感染対策にあたるためとして、今月、一部の野党を取り込んで、大連立政権を発足させ、1年に及ぶ政治の混乱をひとまず収拾したばかりですが、裁判の行方次第では今後の政権運営に影響が出ることも予想されます。