パキスタン総選挙 8日投票 シャリフ元首相 再び政権担うか注目
(VOVWORLD) - 政治や経済の混乱が続くパキスタンの総選挙の投票が8日行われます。若者に人気の野党を率いるカーン元首相の拘束が続くなか、これまで3回にわたり首相を務めたシャリフ元首相が再び政権を担うのか注目されます。
パキスタンの総選挙は、5000人以上が立候補し、定数は336議席で、8日投票が行われます。
7日は南西部のバロチスタン州にある2か所の選挙事務所周辺で爆発が起き、合わせて24人が死亡していて選挙を妨害する目的のテロとみられています。
今回の選挙では、若者から人気の野党「正義運動」を率いる、カーン元首相が汚職や国家の機密情報を漏らした罪で相次いで有罪判決を受け、拘束が続いていて立候補できませんでした。
こうした中、これまで3回にわたり首相を務めた与党「イスラム教徒連盟シャリフ派」を率いるシャリフ元首相が、支持を伸ばしていて、専門家からは、政治的に強い影響力を持つ軍とも関係が良好で、再び政権を担う可能性もあると指摘されています。
パキスタンは、人口が2億4千万人に上り、事実上の核保有国としても知られています。
一方、おととしに「国土の3分の1が水没した」ともいわれる大規模な洪水が発生し、農業などの主要産業が打撃を受け、物価の高騰や失業者の増加など、経済の混乱が続いています。
こうした中で、今回の選挙を受けて誕生する政権が、政治や経済の安定をもたらすことが出来るのかが焦点です。(NHK)