(VOVWORLD) - ベトナム北部の仏教遺産群「イエントゥー・ヴィンギエム・コンソン、キエプバック」が、ユネスコの世界文化遺産に登録されました。この遺産群が所在する3地域、クアンニン省、ハイフォン市、バクニン省は20日夜、登録証の授与式を開催しました。
登録証の授与式 |
この遺産群は、13世紀末に王位を捨てて出家し、ベトナム独自の禅宗「チュックラム(竹林)禅派」を創始した仏教皇帝チャン・ニャン・トンゆかりの地です。授与式は、入滅から717年となる記念行事と合わせて行われました。
遺産群は、ベトナムの独特な精神文化の形成と発展の過程を完全に映し出す連続的な空間として評価されています。雄大な自然景観と信仰・精神生活が調和した、有形・無形の遺産が結晶化した場所です。
式典でマイ・ヴァン・チン副首相は、政府として遺産の価値保護に取り組む姿勢を表明しました。
具体的には、ユネスコの基準に従った遺産の完全性の保護、環境保全と持続可能な開発の調和、地域コミュニティや宗教組織による遺産継承の促進、持続可能な観光との連携による住民生活の向上などを挙げました。
また、制度整備と管理強化を進め、遺産地域の各地方による創造的な取り組みを奨励していくとしています。