ベトナム・EU関係 実質的かつ包括的な発展へ

(VOVWORLD) - 欧州理事会のアントニオ・コスタ議長は、ルオン・クオン国家主席の招きにより、28日から29日にかけてベトナムを公式訪問しています。

今回の訪問は、ベトナムとEU=欧州連合との関係を新たな段階へ引き上げるとともに、アジアと欧州の協力関係における成功例を築く決意を示すものと位置づけられています。

EUのトップ級要人によるベトナム公式訪問は、2012年のヘルマン・ファン・ロンパイ議長(当時)以来、2度目となります。とりわけ、今回の訪問は、ベトナム共産党第14回大会が成功裏に閉幕した直後に行われたもので、外交面で特別な意味を持つものと受け止められています。

広がる協力の成果

27の加盟国とおよそ4億5000万人の人口を抱えるEUは、域内総生産が約19兆4000億ドルに達する世界第3位の経済圏です。また、EUの域外貿易は、世界の貿易総額のおよそ14%を占めています。

1990年11月28日の外交関係樹立から35年を迎え、ベトナムとEUの関係は、小規模な協力から始まり、現在では目覚ましい発展を遂げています。ベトナムは、EUにとって重要なパートナーの一つとなっており、これまでに5つの協定を締結し、8つの定期的な対話の枠組みを運用しています。ASEAN加盟国の中で、EUとの協力の全分野を網羅している国はベトナムのみです。

経済分野では、ベトナム・EU自由貿易協定(EVFTA)が大きな成果を上げています。2020年の発効以降、5年間で双方の貿易額はおよそ40%増加しました。

現在、EUはベトナムにとって、中国、アメリカ、韓国に次ぐ第4位の貿易相手で、輸出先としては第3位、輸入元としては第5位となっています。一方、ベトナムは、ASEAN諸国の中でEUにとって最大の貿易相手国です。

また、科学技術やイノベーション分野での協力も、新たな柱として注目されています。2025年には、ベトナムとEU加盟国との間で複数の協定が結ばれました。スウェーデンとの科学技術・イノベーション分野での戦略的パートナーシップや、エストニアとのデジタルトランスフォーメーション(DX)やデジタル経済に関する覚書、フランスとの科学技術協力協定などが含まれます。

EUはさらに、グリーン開発や持続可能な開発、気候変動対策でもベトナムとの協力を推進しており、「グローバル・ゲートウェイ」構想のもと、国内で複数のプロジェクトを進めています。これについて、ジュリアン・ゲリエ駐ベトナムEU大使は次のように述べました。

(テープ)

「EUとベトナムの関係は、この35年間で大きく発展しました。現在、双方関係は経済、貿易、投資、持続可能な開発から、国防・安全保障、外交、草の根の交流に至るまで、多岐にわたる分野を網羅する、極めて強固で深化を遂げたパートナーシップの一つとなっています」

実質的かつ包括的な関係強化へ

不安定な国際情勢が続く中、コスタ議長の今回の訪問は、自由で開かれた、ルールに基づく貿易体制を重視するという強いメッセージを打ち出すものです。ゲリエ大使は、今後の協力について、「貿易」「グリーン・トランスフォーメーション」「平和と安全保障」の3本柱に、関係をさらに深めていく考えを示しています。

このほか、デジタルトランスフォーメーションやイノベーション、AI=人工知能、半導体などの先端技術、研究・教育、草の根交流といった分野での連携も強化される見通しです。これらは、ベトナムとEUの関係を、より実質的で包括的な新たな段階へと導くものと位置づけられています。

(テープ)

「今は、双方にとって『新たな時代』の入り口です。ベトナムとEUは、関係を包括的かつ戦略的な水準へ引き上げることで一致しました。ASEAN加盟国の中で、ベトナムが最初に格上げされたことは、この関係が先進的で、模範的であることを示しています」

35年以上にわたり深化してきたベトナムとEUのパートナーシップは、今回の訪問を通じて、さらに実質的で幅広い協力関係へと進むことが期待されています。

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