ベトナムと欧州自由貿易連合(EFTA)は、14年以上にわたる交渉を経て、自由貿易協定(FTA)の交渉を妥結しました。これは、ベトナムの国際統合ネットワークに新たなFTAが加わるだけでなく、経済の新たな成長エンジンを模索するベトナムにとって、絶好のタイミングでの妥結となりました。今後数年間で「2桁成長」という目標を実現するための強力な後押しとなると期待されています。

スイス、ノルウェー、アイスランド、リヒテンシュタインを含むEFTAは、総人口が約1500万人にとどまるものの、いずれも1人当たり国民所得が世界トップクラスの先進経済国です。高度な産業技術、最先端のテクノロジー、そして発展したイノベーションのエコシステムを有しています。そのため、この協定の真の価値は、これら「質の高い経済」との連携にあります。ベトナムにとって輸出機会が拡大するだけでなく、ハイテク分野をはじめとするグローバル・バリューチェーンへより深く参入する道が開かれます。

ベトナム商工省のグエン・シン・ニャット・タン次官は、次のように強調しています。
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「この協定により、ベトナムが優先的に取り組んでいるハイテク、製造・加工業、クリーンエネルギー、グリーン移行、イノベーション、人材育成などの分野へ、EFTA加盟国からの質の高い投資を呼び込むことが期待されます。これは単なる資金の流入にとどまらず、最先端技術の導入や、経営ノウハウ、持続可能な開発モデルを吸収する貴重な機会となります。」

2桁成長の実現に向けて、ベトナムは労働生産性と競争力を向上させるため、質の高い投資資金、近代的な技術、そして先進的な管理モデルを必要としています。これらはまさにEFTA加盟国の強みそのものであり、今回の協定はベトナムが優先する分野への投資を強力に促すものと期待されています。さらに重要な点として、EFTAの厳しい基準に対応することが、ベトナム企業にとって製品品質の向上、経営の改善、そして国際市場における競争力強化の原動力になるという点が挙げられます。

在ベトナムEU代表部のジュリアン・ゲリエ大使は次のように指摘しています。
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「ベトナムは経営活動に対して扉を開いており、世界で最も急速に成長している経済国の一つです。しかし、成長のスピードが必ずしも高い品質と直結するわけではありません。欧州は世界で最も厳しい基準を設けているため、欧州へ輸出できるようになれば、世界のどこへでも輸出できるようになるでしょう」

安定した政治環境、高い成長率、そして地域サプライチェーンにおける重要な地位を背景に、ベトナムは欧州企業にとって魅力的な投資先となっています。

協定妥結後、EFTA加盟国の議会議員らは次のように語りました。
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「我々が協力できる分野は多岐にわたると考えています。欧州企業が持つ専門知識やノウハウは、ベトナムが再生可能エネルギーや洋上風力発電技術を発展させる上で大きな助けになるでしょう。また、水産業や農業の分野でも、すでに多くの欧州企業がベトナムに進出しており、この関係をさらに拡大していくことが可能です」

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「ベトナムは実に見事な国です。近年、非常に興味深い多くの産業が発展を遂げています。スイスとしては、特に医薬品やテクノロジーの分野に強い関心を持っており、ベトナムとの間に多くの協力のチャンスがあると感じています。」

一方、EFTA企業にとっても、約1億1000万人の人口を抱えるベトナム市場にアクセスできるだけでなく、ベトナムを東南アジア諸国連合(ASEAN)や、ベトナムがすでに締結している17のFTAネットワークへとつながる玄関口として活用できるメリットがあります。

EFTAとの協定交渉の妥結は、ベトナムのFTAネットワークにおける重要なピースを埋めるだけでなく、「発展のための広範な国際統合」というベトナムの一貫した方針を改めて示すものです。

この協定により、ベトナムは市場開拓や質の高いリソースの獲得を進めるだけでなく、単なる「製造拠点」から「グローバル・サプライチェーンにおける高付加価値なパートナー」へと、段階的にその地位を高めていくことになります。これは、今後数年間にわたりベトナム経済に新たな成長ダイナミズムをもたらす重要な基盤となるでしょう。