3260キロメートル以上の海岸線、100万平方キロメートルを超える排他的経済水域、そして豊富な洋上風力資源を有するベトナムにとって、大規模なクリーン電力源を開発する大きな好機が訪れています。洋上風力発電の開発は、輸入燃料への依存度を低減させ、電源構成を多角化するとともに、世界市場の変動に対する耐性を高め、国家エネルギー安全保障の確保に寄与します。

商工省のグエン・ホアン・ロン副大臣は、現在の技術進歩により、洋上風力発電は国内の電力需要を支える重要なリソースとなるだけでなく、グリーン電力の輸出やグリーン水素の開発にも貢献できると述べています。
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「洋上風力発電プロジェクトは大型プロジェクトです。私たちが洋上風力発電プロジェクトを建設する目的は、単に発電プロジェクトを作るだけにとどまらず、洋上風力発電の産業・サービスチェーンを段階的に形成し、数十万人の雇用を創出し、税収を増やし、国家の産業能力を向上させることにあります」

現在、ベトナムは洋上風力発電を、単に新たなクリーン電源を追加するだけの存在とは捉えていません。波及効果を持つ海洋経済産業を発展させ、高品質な工業や技術サービスの発展を牽引する機会として捉えています。

2025年6月に大型風力発電用土台33基を輸出した実績や、過去約5年間で合計出力約6ギガワットにのぼる10基の洋上変電所の請負業者となった実績を通じて、ベトナム国家エネルギー産業グループ傘下のベトナム石油技術サービス総公社は、最新技術へのアクセス能力と洋上風力産業の一部の分野における成功を証明しました。

同社のグエン・トゥアン商務部長は次のように述べています。
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「洋上風力発電の土台プロジェクト1件だけでも、3億〜4億米ドル以上の輸出売上をもたらし、約3年間にわたり国内約100社の約3000人に雇用を創出しました。契約1つでこれほどの雇用、売上、外貨をもたらすため、その利益は非常に大きいです。さらにベトナムにとってのもう一つの大きな利益は『自主性』です。ベトナムが洋上風力産業を構築できなければ、海外からの供給に依存することになり、2035年までに16〜17ギガワットを自主的に開発することは不可能です」

専門家によりますと、洋上風力発電は飛躍的な発展を遂げる歴史的な機会を迎えており、機械製造、裾野産業、建設、海運、技術サービスなどの各分野が共に発展する機会となっています。国産化率が高まれば、付加価値は発電量にとどまらず、技術の自主管理能力や国内企業の発展、そしてグローバルなサプライチェーンへの段階的な参画へと広がります。

農林水産・環境省の気象水文・環境・海洋科学研究所のズー・ヴァン・トアン博士は次のように述べています。
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「洋上風力発電は、大規模な生産・サービス供給チェーンの形成という機会を開くだけでなく、沿海地域の地方にとっても極めて大きな投資余地を生み出します。現在、ベトナムには海に面した省・市が21あり、その大半が洋上風力発電の開発に適した良好な風況を備えています。調査によりますと、沿海地域の長年平均風速はいずれも毎秒約6メートル以上、多くは毎秒7メートル以上となっており、これは産業規模の洋上風力発電プロジェクトの開発に極めて適していると評価される水準です。出力約500メガワットの標準的な洋上風力発電所の場合、総投資額はおよそ20億米ドルに達する可能性があります。それぞれの沿海地域がこのような規模のプロジェクトを段階的に推進すれば、集められる投資資金は極めて巨額となり、各地方の成長の原動力となるだけでなく、全国の『2桁』成長という目標にも大きく貢献することになります」

現在、ベトナム電力公社(EVN)およびベトナム国家エネルギー産業グループは、北部および南部地域において洋上風力発電プロジェクトの調査を開始しています。同時に、国内企業に加え、デンマーク、アメリカ、日本などの外国投資家も、合計約10ギガワットの設備容量に及ぶ海洋調査の許可を取得しています。

実態が示すように、洋上風力発電のサプライチェーンをいち早く形成した国が、グリーン技術およびエネルギー産業における競争で大きな優位性を獲得します。それにとどまらず、洋上風力発電は、ベトナムが今後数十年にわたり「海洋強国」の野望を現実のものとするための、中核的な動力としての役割を果たします。