ヴァンラン村では、モン族のホアン・ヴァン・ムイさんは、伝統的な横笛「ケン」の音色を、どう残すかを考え続けています。
(ケンの演奏)
ムイさんは、演奏するだけではありません。ケンの吹き方を、次の世代に伝えようとしています。
(録音)
「子どもたちにも、たくさん教えています。ケンの吹き方は、文字では書けません。暗記して覚えるしかないので、とても難しいのです。昔からの文化を守るために、教えたいのです。」
同じ村のタンド集落は、ヌン族の伝統的な高床式の家で知られています。
柱が56本あるのが特徴で、昔ながらの家が、60棟も残っています。
集落の有力者、ホアン・ヴァン・タインさんです。
(録音)
「今は、若い世代も守ろうとしています。昔から体にしみついた、独自の文化だからです。高床式の家のほかにも、『テン』などの民謡が、今も受け継がれています。」
省は、おととし、ヌン族の家をモデルにした高床式の家を建て、集落の文化会館にしました。5世帯の家の修理にも、費用を出しています。
集落の代表、チュー・ヴァン・フンさんは、観光への期待を語ります。
(録音)
「国の支援があれば、住民は、地域に根ざした観光にも取り組みたいと思っています。同時に、古い高床式の家の価値も守りたいです。」
この村は、「速く、環境にやさしく、持続可能な」発展をめざしています。その中で、民族の文化を、地域を支える内側からの力と位置づけ、文化クラブをつくって、祭りや村の行事と結びつけています。
タイグエン省には、50の民族が暮らしています。無形の文化遺産は550以上、伝統的な祭りは336あります。
中でも、タイ族、ヌン族、テイ族に伝わる民謡「テン」の実践は、ユネスコの無形文化遺産に登録されています。
省は、遺産の収集や復元、伝承を進めています。省の民族・宗教局の副局長、ズオン・クアン・バオさんです。
(録音)
「民族の文化を守ることは、地域に根ざした観光の発展につながります。とくに、住民の意識と収入を高めることができます。」
民族ごとの文化が重なり合い、タイグエン省ならではの、新しい文化も生まれようとしています。
