北西部ソンラー省には古くからラオ族が暮らし、独自の文化を大切に守り続けてきました。中でも新米の収穫を祝う「キン・カウ・ホー」は、一年で最も大きな正月とされています。
(ラオの音楽)
キン・カウ・ホーは、旧暦で8月15日、ラオ族の暦では10月15日にあたる満月の日から始まります。祭りは7日間続き、この期間中、それぞれの家庭が都合の良い日を選んで祝います。豊作をもたらしてくれた祖先や神々への感謝を捧げ、亡くなった人々を偲ぶとともに、遠くに出た子や孫が実家に集まる、一年で最も大切な集いの日でもあります。ラオ族の風習に詳しい、ソップコップ村ムオンヴァー集落のルオン・ヴァン・トンさんに聞きました。
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「祭りに先立ち、各家庭で食材を集め、葉で包んだお供え物を用意します。もち米や果物のほか、カエルやコオロギ、蜂の子といった山の幸も加え、祖先や川、山の神様に捧げるのです。」
準備は男女で分担します。女性は果物や野草、川の幸を集めて料理やもち米を蒸す仕事を担当し、男性は鶏やアヒルの支度をします。工芸家のヴィ・ティ・ブン・チャンさんです。
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「みんなで手分けして働くので、家じゅうがとても賑やかで楽しい雰囲気になります。」
お供え物が整うと、祭壇や家の中央、台所、庭、廊下、床下など、家のあちこちに丁寧に並べられます。祖先だけでなく、身寄りのない霊や、家族の暮らしを支える米びつの神様にまで、感謝の思いを捧げるのです。祈りの言葉には、その年の実りへの感謝と、家族の健康や豊作を願う気持ちが込められていると、トンさんは話します。
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「子や孫が作った実りを祖父母や父母に捧げ、祖先の霊を迎えて、家族が末永く豊かに暮らせるよう祈ります。」
「ラムヴォン」を楽しむ人々
お供え物を1時間ほど飾った後、包みを開ける儀式が始まります。開ける前に、参加者は祝い酒を酌み交わします。この儀式には、なぞかけ遊びが付きもので、包みの中身の数を当てるゲームで盛り上がります。数が当たらなければ、罰として酒を飲むという決まりで、家々に笑い声が響きわたります。祭りに参加したハノイからの観光客、グエン・マイ・フオンさんです。
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「もち米や肉、魚、果物が美しく盛りつけられた供物を見て、とても興味深く感じました。こんな光景は他では見られません。」
ムオンヴァー集落は450世帯、およそ1790人が暮らし、その76%をラオ族が占めています。独自の言葉や文字とともに、この祭りを大切に守り続けてきました。集落の党書記を務めるロー・ヴァン・ティンさんは次のように語りました。
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「今後はさらに規模を広げて開催し、省内外の多くの人にこの祭りを知ってもらいたいと考えています。それぞれの民族の結束を深め、共に発展していければと思います。」
(ラオの賑やかな音楽)
新米を祝う「キン・カウ・ホー」は、美しい風習であるだけでなく、家族や村の絆を深め、ベトナムの多彩な文化を彩る大切な行事となっています。
