2026年1月に発効した「国家管轄権外区域における海洋生物多様性の保全及び持続可能な利用に関する協定」、いわゆるBBNJ協定は、1982年の国連海洋法条約(UNCLOS)を具体化する重要な法的枠組みです。ベトナムは、2025年6月に、この協定を最初に批准した国の一つとなりました。
海洋の持続可能な発展戦略を定めたベトナムの方針は、資源の合理的な利用や海洋環境の保護、そして国際協力の拡大を掲げています。BBNJ協定の実施は、こうした国家戦略とも直結しています。ベトナム海洋島嶼研究所の元所長、ヴー・タイン・カー博士は、次のように分析します。
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「BBNJ協定は、発展途上国が先進国の知見を共有し、海洋保全や海洋経済の発展に役立てることを可能にします。移転される技術は、ベトナムの海域内でも活用され、より持続可能な形で海洋経済を発展させる助けとなります」
生物多様性の保全は、海洋経済を支える資源を守ることでもあります。海洋の遺伝資源の研究は、科学技術や新たな経済分野の可能性も開きます。海洋生物学の専門家、ヴォー・シー・トゥアン博士は、次のように話します。
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「持続可能な発展とは、海から豊かになることです。海の問題は国境で分けられるものではなく、各国とともに解決しなければなりません。私たちが主体的に参加し、資源や情報を共有することで初めて、国際的なパートナーの協力を得て、国境を越えた課題を共に解決できるのです」
ベトナムはこれまでも、国連海洋法条約の推進に積極的に取り組んできました。「UNCLOSフレンズ・グループ」の創設メンバーであり、2025年には、UNCLOS締約国会議の議長国も務めました。また、グエン・ティ・ラン・アイン博士が、国際海洋法裁判所の判事に選出されたことも、海洋ガバナンスにおけるベトナムの役割の高まりを示しています。オーストラリアの駐ベトナム大使、ジリアン・バード氏は、次のように述べています。
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「ベトナムの関与と積極的な参加は、ラン・アイン博士が国際海洋法裁判所の判事に選ばれたことで示されました。ベトナム人判事がこの裁判所に選ばれたのは初めてのことで、非常に重要で名誉ある地位です」
コンラート・アデナウアー財団の駐ベトナム首席代表、レウェ・ポール氏も、次のように評価しています。
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「これは、ラン・アイン博士個人の成功にとどまらず、海洋に関する国際法の発展と実施における、ベトナムの貢献の大きさを示す重要な評価でもあります。国際的な合意を実際の行動に移せる、能力ある人材があってこそ、国際協定は実効性を持つのです」
ルールづくりへの参加から、その実施への関与まで、ベトナムは、国際的な責任と自国の発展の利益を結びつけながら、海に強く、海から豊かになる国を目指し、歩みを進めています。
