8月21日から、ハノイ市フートゥオン地区で、「ゴッホ・タイムレス」と題した体験型アート展が開催されます。アジアでも大規模なインタラクティブ・アート・プロジェクトの一つで、テクノロジーと体験を通じて、オランダを代表する画家の一人、フィンセント・ファン・ゴッホの作品世界をより身近に感じてもらおうというものです。
会場はおよそ4000平方メートルで、13の体験エリアが設けられています。来場者は、ゴッホの人生や内面世界、芸術家としての歩みをたどります。
麦畑や星空、ひまわり、ゴッホ特有の渦を巻くような筆致。これらは額縁の中にとどまらず、光や音、色彩とともに空間全体へ広がり、動き出します。まるでゴッホの絵画世界に入り込んだような感覚を味わえるのが特徴です。
一般公開を前に会場を訪れたハノイ市民のファム・ティ・トゥイ・ズンさんは、次のように話しました。
(テープ)
「会場に入った瞬間、まったく違う空間が広がっていました。光の演出を通じて、さまざまな感覚で作品を体験できます。木々や花、自然に囲まれた田園風景に触れているような感覚がありました。特に天井が高く、視界いっぱいに映像が広がる空間では、まるで記憶の中に触れているようでした」
チャン・トゥアン・アインさんも、最新技術を使った演出に驚いたと話しました。
(テープ)
「最も印象的だったのは、3Dの映像投影と音響などを組み合わせた演出です。とても現代的で、さまざまな体験を楽しめました。芸術の価値を、より身近な形で多くの人に伝えられると思います」
展示では、フランスから正規の権利を得たゴッホ作品165点のイメージが紹介されます。これまで本や画面で見てきた作品が、新たな空間の中で動き、広がり、鑑賞者と一体になるように演出されています。
そのために、3Dマッピング、VR=仮想現実、AR=拡張現実、LiDAR、サラウンド音響など、さまざまな技術が活用されています。
ダオ・タイン・フン監督は、次のように説明します。
(テープ)
「会場では、さまざまな感覚を使ってゴッホの作品を体験できます。大画面への3Dマッピングや立体映像によって、筆の跡や油絵具の厚みまで鮮明に感じることができます。テクノロジーによって動きが加わり、静止していた絵画が目を覚ましたように生き生きとよみがえります」
ハノイで、ゴッホをテーマにした大規模な没入型・多感覚展示が行われるのは今回が初めてです。東京やシンガポール、パリなど世界の大都市で広がる新たな芸術鑑賞のスタイルを、ベトナムの人々が体験する機会となります。
「ゴッホ・タイムレス」展は、来年2月12日まで開催されます。
