IMF=国際通貨基金は11日公表した最新の世界経済見通しで、2023年の世界の成長率を2.8%と、1月の予想から0.1ポイント引き下げました。24年も3.0%と、0.1ポイント下方修正しました。アメリカの銀行の破綻に端を発した信用不安を背景とする金融環境の悪化が、コロナ禍からの回復途上にある景気を圧迫する見込みです。金融の混乱が深刻化すれば、世界の成長は一層鈍化するとの予想も示しました。
融資条件が若干厳格化される「妥当性の高いシナリオ」では、23年の成長率は2.5%に減速すると予測しました。その場合、日米欧の成長率も基本シナリオと比べ、0.4ポイント程度低くなると指摘しました。
IMFのチーフエコノミスト、ピエール・オリビエ・グランシャ氏は「過去1カ月余りの金融混乱により、景気の下振れリスクは大きい」と警告しました。信用不安が一段と高まり、株価急落や資金の安全資産への逃避、ドル高が起きれば、世界の成長率は1%程度に落ち込むとの見方を明らかにしました。
日本の成長率は23年が1.3%と、0.5ポイント下方修正しました。昨年10~12月期の設備投資の不振などを反映しました。24年は0.1ポイント引き上げ、1.0%と予測しました。(時事通信)
