WTO=世界貿易機関は5日、今年の世界の貿易量が前年比1.7%増加するとの見通しを示しました。伸び率の予想は昨年10月に示した1.0%から上方修正されましたが、世界金融危機後の12年間の平均である2.6%に届きません。WTOはウクライナ戦争や地政学的な緊張、食料安全保障、インフレ、金融引き締め策などのリスクを警告しました。
2022年は第4・四半期の減速が響いて2.7%増となり、予想の3.5%増を下回りました。
財の貿易量は景気回復に弾みが付くのに伴って24年には3.2%増に回復する見通しですが、下振れリスクが多く、この予想はかなり不確かだということです。
世界的な緊張の高まりにもかかわらず貿易の伸びは維持されており、競合関係にある貿易圏が分断に陥る脅威はこれまでのところ回避されていますが、依然としてリスクが残ると警鐘を鳴らしました。
また富裕国は低所得国の飢餓を誘発する食糧危機の兆候に警戒する必要があると指摘しました。オコンジョイウェアラ事務局長は食料の輸出規制を制限することが重要だと述べました。
WTOの貿易予想はサービスを含んでいません。ただ国際的な観光はコロナによる制限後に全面回復に向かっており、旅行需要は経済的不透明感に影響されていないとされました。(ロイター)
