アメリカのドナルド・トランプ大統領は9月14日、アメリカには人工知能(AI)企業を監視し、責任を追及するための法的手段がすでに十分に整っているとの考えを示し、AIが人間に害を及ぼす可能性をめぐり高まっている警告を重く受け止める必要はないとの姿勢を示しました。

トランプ大統領はSNSのトゥルース・ソーシャルへの投稿で、AIに必要な唯一の「安全装置」は、強く賢明な大統領だと主張しました。

この発言は、先端AIモデルの開発スピードをめぐり、テクノロジー業界で警告の声が強まる中で出されたものです。

AI企業アンソロピックの研究者、ジェイコブ・コクソン氏は先週、退職を発表するとともに、AIに伴うリスクについて警告しました。コクソン氏は次のように述べています。

(テープ)

「人間と同等、あるいは人間を上回る能力を持つ知能を作り出そうとしているにもかかわらず、それが何を望み、何を考え、どのように思考するのかを、私たちは十分に理解していません。それ自体が、かなり恐ろしい状況だと思います」

その後、アンソロピックのダリオ・アモデイCEOは、企業に対し、最先端のAIモデルの開発ペースを落とし、独立した専門家が安全性を評価できるようにするとともに、共通基準の策定で協力するよう提案しました。また、緊急停止機能を設ける可能性にも言及しました。

この提案に、オープンAIのサム・アルトマンCEOと実業家のイーロン・マスク氏も支持を表明しました。

しかし、こうした警告を受け、9月14日の世界の市場では、AI関連企業の株価が相次いで大幅に下落しました。

この問題に関連し、アメリカのマイク・ジョンソン下院議長は、トランプ大統領が今週、または来週初めにもAI企業の経営トップと会談する予定だと明らかにしました。

会談では、安全確保における企業の責任や、この技術の管理に政府がどのような役割を果たすべきかを中心に協議する予定です。