(写真:Xinhua)


18日、比民間航空局(CAAP)は西フィリピン海(南シナ海)南沙諸島のパグアサ島に、航空機の管制機器を設置するとの計画を発表しました。CAAPは6月までの着工を目指しています。

パグアサ島に設置されるのは、航空機の空中衝突を避けるための伝送・監視装置で、人工衛星を通じて飛行中の航空機を管制できます。同島にある滑走路付近の敷地(約200平方メートル)に設備が建造される予定です。

正式名称は「放送型自動位置情報伝送・監視装置(ADS│B)」です。ADS│Bの使用が可能になれば、高度など航空機の位置情報だけでなく、天候や障害物を受信でき、より安全な飛行が確保できるといいます。

CAAPによりますと、設置工事の費用は約5千万ペソです。今年第1四半期中に入札を終え、6月中の着工を目指している。工期は最長で6カ月を見込んでいるといいます。

パグアサ島はフィリピンが実効支配していますが、中国も領有権を主張しており、今後、中国政府が「管制機器設置」に対して抗議する可能性もあります。同島の南西沖にあるスビ礁では、中国が人工島を造成し、関連施設の建設を着々と進めています。

フィリピンを取り巻く安全保障情勢に詳しい軍事専門家、ホセ・クストディオ氏は18日、マニラ新聞の電話取材に対し「機器自体は航空機の位置を監視する機能しか持ち合わせていません。しかし、比の領有権を主張する上で好ましい前進だ」と話しました。

同島を管轄するルソン地方パラワン州カラヤアン町のビトオノン町長はこれまでにも、同島の港湾施設整備の必要性を訴えてきました。しかし、比政府は中国との仲裁裁判への影響などを考慮し、滑走路修復などを自粛してきました。東南アジア諸国連合(ASEAN)と中国の間で採択された行動宣言には、未占有の島、環礁での建造物新設自粛が定められています。

パグアサ島は同州プエルトプリンセサ市の北西に位置し、島には全長約1・2キロの滑走路が設置されているほか、漁民と国軍の家族など約100人が居住しています。