(写真:AFP/TTXVN)

韓国軍の合同参謀本部によりますと、朝鮮民主主義人民共和国は29日午前5時39分ごろ、東部のウォンサン(元山)付近から弾道ミサイル1発を発射し、ミサイルは高度120キロほどまで上昇しておよそ450キロ飛行しました。

発射されたのは、短距離弾道ミサイル、スカッドの一種と見られていますが、さらに詳しい分析を進めるとしています。

これについて、朝鮮民主主義人民共和国の軍事情勢に詳しい韓国の専門家は、NHKの取材に対し、「ICBM=大陸間弾道ミサイルの1段目に束にして使用するスカッドの発射実験だったのではないか」とする見方を示しました。

これに先立って韓国軍の関係者も、ICBMの1段目のロケット部分に関係する発射実験だった可能性も念頭に置いていると明らかにしています。

一方、韓国のムン・ジェイン政権は、3日前に医薬品などの人道支援のため朝鮮民主主義人民共和国側と協議したいとする韓国の民間団体の申請を承認したばかりで、朝鮮民主主義人民共和国との対話も重視する姿勢を継続していく方針です。

韓国統一省のイ・ドケン(李徳行)報道官は記者会見で、「南北関係の断絶は望ましくない。民間交流は国際社会による制裁の枠組みを損ねない範囲で進めていく」と述べており、ムン政権は、朝鮮民主主義人民共和国への圧力を強める国際社会と歩調を合わせつつ、南北関係の改善を模索する見られます。

中国外務省はNHKの取材に対し、「朝鮮民主主義人民共和国が国連の安全保障理事会の決議に違反することに反対する。朝鮮民主主義人民共和国に対し、決議に違反する行為をなくし、対話を再開するために必要な環境を作るよう求める」と非難しました。
そのうえで、「今朝鮮半島情勢は複雑で敏感だ。関係各国が冷静を保って抑制し、緊張した朝鮮半島の情勢をすみやかに緩和させるよう望む」として、関係各国に自制を求めました。

ロシアのチトフ第1外務次官は「当然非難する。この状況を懸念している」と述べました。そして、「関係国に対して、自制を発揮するよう呼びかける」と述べ、地域での緊張をさらに高めないよう求めました。
一方、ロシアのインターファクス通信は、関係者の話として、朝鮮民主主義人民共和国による弾道ミサイルの発射は、ロシアにとって脅威ではないと伝えています。