EU=欧州連合のデータ保護当局でつくる「欧州データ保護会議(EDPB)」は13日に会合を開き、対話型AI(人工知能)「ChatGPT(チャットGPT)」の使用がイタリアで一時禁止された問題について議論しました。EDPBは会合後の声明で、チャットGPTに関する専用タスクフォース(作業部会)の設置を決定したと明らかにしました。
声明はイタリアの事案の議論を踏まえ、加盟国間で「データ保護当局が実施する可能性のある強制措置について協力を促進し、情報交換を進めるための専用タスクフォースを立ち上げることを決めた」としました。立ち上げる時期などの詳細は、明らかにしていません。
チャットGPTをめぐっては、イタリアのデータ保護当局が3月末、個人情報保護法違反の疑いで、国内での使用を一時禁止しました。12日には、運営会社のアメリカ新興企業オープンAIに禁止解除に必要な措置として、サイト上で利用者らに個人データの収集や使用法を明示するなどの措置を求めました。
同様の懸念は欧州各国に広がり、追随する動きが出ていました。ロイター通信によりますと、スペインがEDPBに対し欧州全体での対応について議論が必要だと要請し、この日の会議で急きょ議題に追加されたということです。
タスクフォースの設置により、チャットGPTに関する個人情報保護などについて、EUの共通政策に向けた議論が進む可能性があります。
チャットGPTは昨年11月末の公開から2カ月間で、利用者が1億人に達したといわれます。アプリや製品への導入も進み、オープンAIに出資するマイクロソフト(MS)や、グーグルなどアメリカIT大手の開発競争が激化しています。(日本経済新聞)
