フォン・デア・ライエン委員長は、次の重要なステップとして、国家以外の武装組織の武装解除や、レバノンの主権と領土の保全を守ることを挙げました。また、EUとして地域の長期的な安定に向けた取り組みを後押しする用意があるとしたほか、避難を余儀なくされている人々のために1億ユーロ(日本円で約170億円相当)を役立てるなど、極めて重要となっている人道支援を続けていく考えを明らかにしました。

一方、レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラは、今回の合意を無効だとする立場を示しています。ヒズボラの指導者、ナイム・カセム事務局長は、イスラエル軍がレバノンの領土から完全に撤退しなければならないと強調しました。

今回の合意は、6回にわたる交渉を経て、26日にワシントンで署名されました。合意の内容には試験的な試みが含まれています。具体的には、1つ目に、イスラエル軍がレバノン南部に設けた長さ1.8キロの安全緩衝地帯のうち、2つの地域から撤退を始め、その地域の管理をレバノン軍に引き渡すこと、2つ目に、ヒズボラの武装解除に向けたプロセスを進めることの2点です。

こうしたなか、イスラエル軍は27日、レバノン南部のナバティエ周辺で、不審な武装グループを狙った空爆を行ったことを認めました。アメリカ政府がイスラエルとレバノンによる枠組み合意を発表して以降、レバノン領内への攻撃が確認されたのは、今回が初めてです。