中東やアフリカからの難民が急増した2015─16年の難民危機以降、EUは国境警備を強化してきました。それでも昨年の不正な国境通過は約33万人に上り、16年以来の高水準となりました。
オーストリアのネーハマー首相は「不法移民にブレーキをかける必要がある。フェンスと呼ぶか国境インフラと呼ぶかは別として、そのための予算が必要だ」と強調しました。
一方、ルクセンブルクのベッテル首相は、欧州で受け継がれてきた遺産は第二次世界大戦後の分断を克服し、渡航者が国境を自由に行き来できる27カ国の地域を作ることだと主張しました。壁の建設にEU予算を充てることに反対を表明しました。
「現在ブルガリアとトルコの間(の建設)が検討されているが、いずれこれが不十分となり、さらにフェンスや壁が必要になる。われわれは欧州に要塞を築くことを望んでいるのだろうか」と問いかけました。
オランダからは、難民対策に非協力的な国にビザ(査証)の発給や支援を制限すべきだとの意見が出ました。イタリアはアフリカへの支援を訴え、ハンガリーは国境地域での壁の増設を求めました。
フランスは、世界の貧困撲滅やテロ対策、異常気象で住まいを追われる人々を減らすための温暖化対策強化を訴えました。(ロイター)
