メイ英首相にとっては一定の譲歩を引き出せた形となり、国内で離脱合意への賛同を呼び掛ける上で有利となる可能性があります。
EUのトゥスク大統領(常任議長)は草案に原則合意したと明らかにし、25日の首脳会議に諮られると語りました。メイ英首相は閣僚らに報告した後で首相官邸前で記者会見し、「英国民はこの決着を望み、明るい将来への道を開く良い合意を期待している。そのような合意が手の届くところにあり、それを実現させる」と述べました。
離脱交渉の決着を受け、外国為替市場では英ポンドが上昇しました。メイ首相の次の課題は懐疑的な議会を説得し、来月行われるとみられる採決で承認を取り付けることです。
最終草案は22日、EU加盟各国に配られた。ブルームバーグが入手した同草案によりますと、「自由貿易圏を創設し、規制・関税面で密接に協力」していく計画をうたう。今回の離脱交渉で最も難航したアイルランド国境問題のバックストップ条項については、EUと英国双方が「決意」を持って、より良く永続的な解決策に取り換えると言明しました。
さらにEUは、英国に規制当局間の協力を認めることも検討します。これはメイ首相が特に強く要請していた分野でもあり、首相にとってはさらなる勝利と言えます。
ただ、欧州委員会のシナス報道官は記者団に対し、スペインが主張するジブラルタルや、漁業権の問題がいまだ合意できていないと語りました。ドイツのメルケル首相も依然アイルランド問題が障害になっていると述べ、合意が成立したとの見方に疑問を示しました。
メイ英首相は24日に再びブリュッセルを訪れ、ユンケル欧州委員長と会談する見通しです。この翌日に開かれるEU首脳会議で調印の予定ですが、メルケル首相は合意文書を完全に仕上げることができなければ首脳会議に出席したくはないと表明しています。
