ジョンソン首相は、EUとの通商協定を巡る交渉の期限を10月15日に設定し、「それまでに合意できなければイギリスとEUの自由貿易協定(FTA)は締結されないものと受け入れ、ともに先に進む必要がある」と表明しました。

また、イギリスのフィナンシャル・タイムズ(FT)紙は3人の関係筋の話として、イギリス政府は新たな国内法案を策定し、1月に署名された離脱合意の主要な部分を事実上無効化させると報道しました。9日に公表される予定の同法案の下で、北アイルランド関税問題を含む「離脱合意の主要な部分の法的効力が無効化される」としました。

こうした中、欧州委員会のフォンデアライエン委員長は「国際法の下での義務であり、いかなる将来的なパートナーシップの前提条件でもある離脱合意を、イギリス政府が順守すると信じている」と述べました。

イギリス政府は離脱合意を尊重すると表明しました。イギリス首相報道官は「国内法の北アイルランドを巡る特定の部分の不明瞭な部分を取り除き、政府が常にコミットメントを達成できるように、限定的で理にかなう措置を取っている」と述べ、将来的な法律上の問題の発生を防止するために明確化しようとしているにすぎないと説明しました。

イギリス首相府によりますと、ジョンソン首相はフランスのマクロン大統領とこの日、月内の協議進展が必要になるとの考えで一致しました。ただ欧州の外交官の間では、イギリスは協議決裂の可能性をちらつかせることで、EUが先に譲歩するよう圧力を掛けているとの見方も出ています。EUのバルニエ首席交渉官はフランスのラジオ局に対し、「引き続き懸念している。英国との交渉は難しい」と述べました。(ロイター)