パリ同時多発テロ事件で、フランス軍は十五日、事件で犯行声明を出した過激派組織「イスラム国」(IS)のシリアの拠点である北部ラッカをテロ後、初めて空爆しました。計二十個の爆弾を投下し司令所や戦闘員の訓練施設を爆撃したと発表しました。テロが仏軍の攻撃への報復との見方もある中で、事件から二日後に攻撃を再開し掃討の手を緩めない姿勢を示したことで、新たな報復の連鎖を懸念する声が強まりそうです。

警戒を強化した仏警察(写真:Getty)
フランスのメディアは、テロの死者が百三十二人に上ったと伝えました。
一方、仏警察当局は十五日、実行犯の一人とみられるベルギー在住でフランス国籍の男の名前と写真を公開し国際手配しました。男は兄弟二人とともに犯行の準備を主導した可能性があり、ベルギー国内に潜んでいる過激派の関与が事件の焦点になってきました。
手配された男は、ブリュッセル生まれのアブデスラム・サラ容疑者(26)。欧州のメディアによりますと、八十九人が犠牲になったバタクラン劇場の前に乗り捨てられていたドイツ車を、ベルギー国内で知人から借りていました。三兄弟で事件に加わっていたとみられ、AFP通信によりますと、兄弟の一人は襲撃現場で死亡した実行犯七人のうちの一人で、もう一人はベルギー捜査当局に拘束されています。
パリ東部で発見された車両も、死亡した兄弟がベルギー国内で借りていたとの報道があります。カズヌーブ内相は十五日夕、今回の事件について「フランス国内の共犯者の助けを借りつつ、ベルギーを拠点とする個人が結集し、準備した」との見方を示しました。
また仏検察当局によりますと、アブデスラム・サラ容疑者は事件翌日の十四日午前九時すぎ、他の二人とともに車に乗っているところを、ベルギー国境に近い仏北部カンブレーの高速道路上で警察の検問によって止められました。身元を確認してそのまま通行を許されましたが、その後、事件に関わる車両を借りていた人物だったことが判明したという。(東京新聞)
