中国・吉林省にある火力発電所の煙突から立ち上る煙=AFP/TTXVN

イタリアのローマで開かれるG20サミットでは、温室効果ガスの排出抑制が重要な議題です。しかし3人の関係者によりますと、中国やインドなど排出量の多い国は譲歩せず、7月のG20気候・エネルギー相会合以降ほとんど進展がないということです。

関係者の1人は、現段階でこうした強硬姿勢は普通であり、28─29日の首脳の個人代表(シェルパ)による対面協議まで譲歩は得られそうにないと語りました。

あるG20閣僚は「中国、インド、ロシアによる1.5度(の気温上昇抑制)へのコミットメントと石炭など化石燃料からの段階的な脱却が問題だとみている」と述べました。

7月のG20エネルギー・環境相会合では気温上昇を1.5度に抑えるための明確なコミットメントを示せませんでした。化石燃料への補助金打ち切り、石炭火力発電への国際的な融資の停止、石炭火力発電の段階的な廃止の目標時期でも合意できず、首脳会議に持ち越されました。

G20サミットには中国の習近平国家主席やロシアのプーチン首相ら少なくとも4人の首脳が参加しない見通しですが、ある関係者は進展の妨げになるとは限らないとの見方を示しました。

一方、関係者によるとインドのモディ首相はG20サミットに参加する予定です。また、インド政府は21日、モディ首相がイギリス・グラスゴーで開催される国連気候変動枠組条約第26回締約国会議(COP26)首脳会議にも参加することを認めました。

ロシア、中国、インドは2050年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロにすることを約束していません。

別の関係者によりますと、中国は気温上昇を1.5度に抑えると確約することに最も消極的で、インドは2050年までの排出量実質ゼロを約束しないことに最も固執しているということです。

関係者の1人は、G20サミットよりもCOP26の方が突破口が開かれる可能性が高いと指摘しました。中国、インド、ロシアなど排出量が多い国はG20サミットで欧米諸国から圧力をかけられていると感じ、譲歩を拒む傾向にある一方、規模の大きいCOP26はより「中立的」で妥協を得やすいとしました。

議長国であるイタリアのドラギ首相は、新型コロナウイルスや世界経済の回復についても協議するとしています。(ロイター)