トルコ南部カフラマンマラシュで、建物のがれきで埋まった中心街の一角=TTXVN |
トルコとシリアで甚大な被害を出した地震で、国連のグテレス事務総長は14日、シリアでの緊急人道支援に今後3カ月間で3億9760万ドル(約530億円)が必要だとして、各国に拠出を求めました。国連は同日、トルコ国境からの新たなルートを通じてシリア北西部に毛布などを運び込み、難航していた北西部の支援を本格化させました。
グテレス氏はアメリカ・ニューヨークの国連本部で記者団に対し「命を救うための支援が必要なスピードと規模で届いていない」と強調しました。「難民高等弁務官時代に、近隣諸国から難民を受け入れ、保護するシリアの人々の寛容さと思いやりを目の当たりにした。その寛容の精神に、今こそ国際社会が応えなければならない」と訴えました。トルコへの緊急人道支援に必要な額も近く発表する予定です。
シリアのアサド政権は13日、反体制派が拠点とする同国北西部に国連機関がトルコ国境から支援物資を運び込む「越境支援」について、現在の国境1カ所に加え新たに2カ所からの搬入に同意しました。内戦が約12年続く中、北西部ではインフラの荒廃などで人道状況の悪化が深刻になっています。同意は、支援が遅れてアサド政権への国際的な非難がさらに強まることを避ける狙いもあるとみられます。
国連によりますと、地震の発生以降、国連機関が従来のルートを通じて84台のバスで毛布やマットレスなどを北西部に運び込みました。新たなルートからも14日、11台のバスで支援物資を運び込みました。国連によりますと、シリアでは北西部を中心に計880万人が被災しました。反体制派が拠点とするイドリブでは300万人が被災し、国連は「人道的ニーズが最高レベルに達している」としています。(毎日新聞)

