19日、各国の管轄権が及ばない公海の生態系保護を目的とした初の国際協定がニューヨークの国連本部で開かれた政府間会合で採択されました。発効すれば、国の管轄権を越えた海域で生物を保護する初の法的拘束力がある協定になります。国連のグテレス事務総長は「海洋に新たな生命と希望を与え、闘うチャンスを与えた」と歓迎し、加盟国にすみやかに批准するよう呼びかけました。
ザン大使 |
会合で発言に立った国連常駐ベトナム代表団のダン・ホアン・ザン大使は、「この協定の採択は、各国の管轄権が及ばない公海の生態系保護と持続可能な利用を目指す国際協定に到達するための公約と強い決意を示すことである」と強調しました。また、この協定は、「海の憲法」と呼ばれる国連海洋法条約の強化、多国間主義の促進、国際法の発展における新しい節目であり、「持続可能な開発のための国連海洋科学の10年」の実施、持続可能な開発のために海洋と海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する目標14の遂行に貢献するとしています。
協定では、公海の海洋生物などから得たデジタル化された遺伝情報を基に、国や企業が医薬品や化学品を開発して利益を得た場合、協定の締約国に公正に配分する枠組みを設けます。また、重要な種やその生息地を保全・管理するために、公海に海洋保護区を設けることを可能にし、公海での商業活動に関する環境影響評価の基本的なルールも定めました。昨年12月の国連生物多様性条約第15回締約国会議(COP15)で採択された「2030年までに世界の陸と海の30%以上を保全する」という目標の達成に向け、法的な基盤になることが期待されています。

