子どもの目を手でふさぎながらです。他の家族が重い荷物を持って後に続きます。彼らもやはり目を背けています。家族は街を出ようとしていますが、ギャングが支配する道路を使うのは危険が伴います。

理由は家の前の路上を見れば分かります。1体の燃やされた遺体がそこにあります。近隣の住民に殺害されたギャングのメンバーのものとみられます。膝(ひざ)を曲げ、胴を前に傾けた姿勢は、まるで懇願しているようです。黒く焦げたその肉体は、金属のワイヤーでぐるぐる巻きにされています。CNNがこのような遺体を目にするのは、この2日間で4体目です。

丘を上がると、別の母親が幼児を抱いて離陸を待つヘリコプターへと急いでいます。目撃者の話によりますと、武装した警護の人々から急かされ、チャイルドシートは置いてきたらしいです。正式な許可のないヘリコプターの着陸は注意を引いています。離陸の様子を捉えた映像には、機体が飛び立つ際に地上で争いが起きているのが映っています。

彼らは無秩序から逃げ出しています。昨日まで、こうした人々は歯を食いしばり、ハイチの首都ポルトープランスが耐えがたい状況になるまで動かずにいました。今はそんな彼らでさえ、脱出を余儀なくされます。かつてない狂気をはらんだ恐怖が、カリブ海の島国を襲っています。(CNN)