会談でマルコス大統領は、仏が比の南シナ海問題への取り組みを支持していることに感謝を表明し、「(南シナ海で比の権益が及ぶ)西フィリピン海の海上水路と上空航路を常にオープンにするための最大限の努力をしている」と伝えました。
サンバレス州沖のパナタグ礁(英名スカボロー礁)に中国が設置したブイを比が切断、撤去した直後のタイミングでの首脳電話会談となり、フランスが南シナ海問題に積極的に関与する姿勢が表れているといえそうです。
マルコス大統領は「フランスが国際法、特に国連海洋法条約(UNCLOS)の順守に関し、比を支持してくれたこと」に感謝を表明しました。UNCLOSは中国の南シナ海への海洋権益の主張を全面的に退けた2016年南シナ海仲裁裁判所判断の根拠となった国際条約です。また、200カイリの排他的経済水域(EEZ)の範囲を定めた同条約に従うと、比沿岸基線から124カイリにあるパナタグ礁の周辺海域は比の管轄権下にあることになります。
マルコス大統領はまた、フランスが南シナ海に「艦船を派遣し哨戒を実施したこと」にも謝意を表しました。ブコ駐比仏国大使は7月、今年に入って3隻の仏海軍フリゲート艦が比に寄港したことを明らかにしています。
さらにマルコス大統領はマクロン大統領に対し、国賓としてのフィリピン訪問に招待しました。また、両大統領はフランスの閣僚訪問団が年内に訪比することも申し合わせました。
太平洋に海外領土を有するフランスは欧州各国に先立ち2018年にインド太平洋戦略を策定、21年の欧州連合(EU)版インド太平洋戦略の策定へも主導的役割を果たしています。(manila-shimbun.com)
