アメリカのジョー・バイデン大統領(右)とドナルド・トランプ前大統領=AFP/TTXVN

共和党のドナルド・トランプ前大統領が民事訴訟に関連する資金不足に苦しむ中、バイデン大統領は不法移民問題や経済政策などの主要な争点に焦点を当て、重要な州への攻勢を強めています。

この日、バイデン大統領は、メキシコ国境に近いアリゾナ州の州都フェニックスで中南米系移民らの集会に参加しました。彼は、「あの男(トランプ氏)は中南米系を軽んじているが、私はその価値を理解している」と述べ、国境周辺州で中南米系の人口比率が高いことを強調しました。

中南米系は伝統的に民主党の支持基盤とされていますが、近年では共和党の強硬な不法移民対策への傾斜が進んでいます。すでにアメリカに定住している人々は、新たな労働力の安い流入が自身に影響を及ぼすことを懸念しています。

バイデン大統領は、2020年の前回選挙でアリゾナ州とネバダ州を制しましたが、両州の得票差は僅差でした。11月の本選でも、中南米系の票の動向が勝敗を左右するでしょう。

バイデン大統領は今年、国境警備予算を大幅に増額するなどの包括的な移民政策改革を発表し、議会の承認を求めています。この取り組みが、不法移民問題に対するバイデン大統領の積極的な姿勢を示すと同時に、中南米系の支持回復につながることが期待されています。

また、集会でバイデン大統領は、トランプ氏を「財産のことしか気にしていない」と批判しました。トランプ氏が一族企業の不正に関する民事訴訟で保証金の支払いに苦しんでいることや、訴訟費用が選挙資金に影響を与えていることが指摘されています。

この日、アリゾナを含む5つの州で民主党と共和党の予備選挙が行われ、バイデン氏とトランプ氏はともに勝利しました。両氏はすでに指名獲得に必要な代議員数を確保していますが、共和党では、すでに敗退した元国連大使のヘイリー氏がアリゾナ州で約20%の得票率を記録し、党内の「反トランプ派」の存在を改めて示しました。(産経新聞)