(写真:AP)

バイデン氏が一般教書演説をするのは、2021年1月の就任後初となります。「世界のリーダーとして国際規範のために立ち上がる重要性」(サキ大統領報道官)を強調し、対ロシア制裁やウクライナ支援の重要性を訴えました。

演説では、ロシアのプーチン大統領が「外交努力を拒絶した」と非難し、「彼は米欧諸国や北大西洋条約機構(NATO)が対処せず、米国内を分断できると考えていましたが、間違っていました。我々は備えができていた」と結束を誇示しました。

新たな対抗措置として、ロシア航空機の米国での離着陸や上空通過を禁止する意向を表明しました。欧州連合(EU)やカナダなどが同様の措置を発表しており、足並みをそろえました。一方で、原油価格の高騰など経済への悪影響に対処する方策も説明しました。

国内向けには、約40年ぶりの高水準となっている物価上昇(インフレ)への対応策として「国民の費用負担を下げ、車や半導体の国内製造を増やし、インフラや技術革新を充実させる。物流を速くし、物品を安くする」と決意を示しました。雇用創出や失業率の改善、新型コロナウイルスのワクチン普及など、政権発足から1年の「成果」もアピールしました。

さらに投票権の保護や警察改革など、積み残しになっている政権の優先課題について、議会に関連法案の審議促進を求めました。

バイデン氏の支持率は21年後半から低迷し、2月20~24日の米紙ワシントン・ポストとABCニュースの世論調査では政権発足後最低の37%に落ち込みました。ウクライナ情勢への対応も33%しか支持を得られていません。22年11月に上下両院選を含む中間選挙を控えています。一般教書演説では反転攻勢に向けた道筋を打ち出したい考えでしたたが、ロシアのウクライナ侵攻が影を落とし、先行きの不透明感が増しています。(mainichi.jp)