マドゥロ政権は出国禁止令を無視したグアイド氏に対する逮捕も示唆しています。一方、アメリカやEU=欧州連合はこうした動きをけん制しており、国際社会を巻き込んだ与野党間の対立が一層激しくなりそうです。

グアイド氏は訪問先のエクアドルで記者会見に応じ、「月曜日か火曜日にベネズエラに帰る」と述べました。同時に「これらの日に抗議活動を呼びかける」とし、野党支持者に反政府デモを実施すると発表しました。

グアイド氏は2月23日に海外からの人道支援物資を受け入れるタイミングに合わせ、マドゥロ政権の出国禁止命令を無視してコロンビアに移動しました。その後、支援物資の搬入が阻止されたことで帰国できなくなったため、帰国日を延期し、ブラジルやアルゼンチンなど、同氏を暫定大統領として認める南米の国を周遊していました。

マドゥロ政権が人道支援物資の受け入れを拒否したことで膠着状態が続いていたベネズエラ情勢ですが、グアイド氏の帰国により新たな局面を迎えることになりそうです。

強権姿勢を強めるマドゥロ政権はグアイド氏の帰国後、逮捕に踏み切る可能性があり、グアイド氏も「リスクがあることは承知している」と説明します。一方で、自身の処遇を巡り国際社会からの注目を集め、事態打開につなげる意図も見え隠れします。

EUのモゲリーニ外交安全保障上級代表は2日、「グアイド氏の自由や安全、個人の品位を危険にさらすような手法は緊張をあおる」とし、マドゥロ政権をけん制する声明を発表しました。アメリカ政府もこれまで「グアイド氏に危害を加えた場合、重大な対応をする」と警告しており、仮にマドゥロ政権が逮捕に踏み込んだ場合、緊張が高まる可能性が高いです。