ナムパム地域では2017年、歴史的な鉄砲水により大きな人的・物的被害が出ました。急な地形、大雨、上流から流れ込む大量の土砂や岩石により、この地域では鉄砲水や土砂災害の危険が常にあります。

砂防ダムは、日本政府の無償資金協力を活用し、国際協力機構(JICA)を通じて進められたベトナム北部山岳地域における土砂災害対策プロジェクトの一環として建設されました。2024年9月に着工し、2025年4月に完成しました。

ダムは日本の基準で設計され、長さ61メートル、高さ9メートル、幅3メートルで、6つの開口部があります。水や小さな土砂を通しながら、大きな岩や流木、堆積物をせき止め、流れの勢いを弱めます。

去る7月5日の大雨では、約290ミリの雨により流域で大きな洪水が発生しました。ダムは上流からの土砂、泥、流木などを大量に捕捉し、下流の住宅地への被害リスクを抑えました。

ムオンラ村の住民、ロー・バン・ティエウさんは次のように話しています。

(テープ)

「この砂防ダムができてから、土砂や泥がここで止められるので、私たちはとても安心しています。下流の住民も安心できます」

ムオンラ村は今後もダムの管理と維持を続けるとともに、関係機関とJICAに同様の砂防ダム建設への支援を求めています。農業環境省は、ナムパムでの成果を踏まえ、砂防ダムの拡大と、山岳地帯への普及を検討しています。