イラク連邦議会は16日、アバディ首相が提示した国防相と内相の人事案を反対多数で否決しました。イスラム教シーア派のアバディ首相と同じ法治国家連合 から内相候補が選ばれたことに、同じシーア派の他政党が反発しました。スンニ派の過激派組織「イスラム国」対策で重要な両ポストを埋められず、アバディ政権は 出だしから難局を迎えています。

イラクメディアによりますと、アバディ首相は国防相にスンニ派、内相にシーア派を起用し、宗派間対立の緩和を図るつもりでした。内相にはシーア派の民兵組織バドル旅団の関係者を据える予定だったということです。

しかし、過去の宗派間抗争でスンニ派と激しく対立したバドル旅団関係者の起用に、スンニ派が反発しています。これを受け、首相は出身母体の法治国家連合から別の候補者を選びました。

ところが今度は、バドル旅団に近いイラク・イスラム最高評議会などのシーア派政党が首相に反発し、国防相の人事案も含めて拒絶しました。

マリキ前政権時代には、警察など治安機関幹部がシーア派で占められ、法的手続きを経ずにスンニ派住民が警察に拘束される事件が頻発しました。このため、治安機関を統括する内相ポストは重要視されていますが、今月8日の組閣までに人選が固まらず、空席のままになっています。