サリム・ジュブリ氏  (写真:yalibnan.com)

イスラム過激派と政府軍の戦闘が続くイラクでは、挙国一致の政権づくりに向けた議会が開かれ新しい議長が選出されましたが、各宗派や民族を代表する勢力の対立は解消されておらず、政権を担う首相の選出にはさらに時間がかかるとみられます。

イラクではイスラム教スンニ派の過激派組織が制圧している北部の都市ティクリットの奪還に向けて、15日、政府軍が大規模な攻撃を続けましたが、過激派組織も抵抗し、一進一退の攻防が続いています。

こうしたなか、事態の鎮静化を目指す挙国一致の新たな政権づくりに向けて議会が開かれ、新しい議長としてスンニ派の政治家サリム・ジュブリ氏が議員の過半数の票を得て選出されました。

今後は、これまでの慣例どおり、少数民族のクルド人勢力から大統領が、多数派のシーア派から首相が選ばれる見通しです。

しかし、政権を率いる首相のポストを巡っては、現職のマリキ首相がみずからと同じシーア派を優遇し過激派の勢力拡大を招いたとして、スンニ派やクルド人勢力 から退陣要求が出されていますが、あくまで続投を目指す考えを示しており、対立は解消されていません。このため、新しい首相の選出にはさらに時間がかかる とみられ、各地での戦闘とともに政治対立が長引くなかで、事態の鎮静化のめどは立たないままとなっています。