第3次中東戦争(1967年)でイスラエルが占領した西岸はパレスチナ側が「将来建設する独立国家の領土」と位置付けており、併合を強行すれば国際的に批判が高まるのは必至です。
5月にネタニヤフ首相の右派「リクード」と野党の中道政党連合「青と白」の二大勢力の連立によって成立した政権は、併合に向けた議論を7月から始めることで合意していました。イスラエル寄りのトランプ米政権が1月に発表した中東和平案に基づくもので、ネタニヤフ政権は閣議などで方針を話し合う見通しです。
西岸には推定約300万人のパレスチナ人に加え、点在する130以上の入植地に約40万人のユダヤ人が住みます。議論の対象になるのは入植地やヨルダンとの境界をなすヨルダン渓谷で、西岸の約3割に当たります。
入植地にはユダヤ人しかいませんが、ヨルダン渓谷にはユダヤ人約1万人のほかにパレスチナ人が6万5千人住んでいるとされます。併合すればパレスチナ人の政治参加など複雑な問題が噴出することは確実です。
