ゲオルギエバ専務理事(写真:THX/TTXVN)

減速の理由としてまず貿易摩擦を挙げ、「貿易摩擦の累積的な影響は、世界経済にとって、2020年までに約7000億ドルが失われることを意味する可能性があります。これは世界のGDP=国内総生産の約0.8%に相当し、スイス経済が一つ失われる計算にほぼ等しい」と警鐘を鳴らしました。

その他、イギリスのEU=欧州連合離脱や地政学的な緊張によって生じている不確実性が、経済の潜在能力を抑え込んでいるとし、「こうした『ひび割れ』を直すことが私たちの目標であるべきだ」と強調しました。

「ひび割れ」を直す上では、金融政策を賢く用い金融安定性を強化することが重要としつつ、多くの先進国ではすでに金利はマイナス圏にあり、伝統的な手法による金融政策の余地は限られていると指摘しました。低金利の長期化によって企業の債務が拡大しており、「景気が大幅に下降する場合、債務不履行リスクがある企業債務の額は19兆ドルに達するとみられ、これは主要経済国8カ国の債務総額の約40%に匹敵する」と説明しました。

こうした状況を打開するには「通貨・金融政策だけでは事足りず、財政政策が中心的な役割を果たす必要がある」との認識を示しました。また、各国で経済の構造改革を行う必要があると述べました。