1月5日、カザフスタン・アルマトイで燃料価格の高騰に抗議するデモ隊=AFP/TTXVN

燃料価格引き上げに抗議するデモが暴徒化した中央アジア・カザフスタンの治安機関、国家安全保障委員会は8日、同委員会のマシモフ前議長を国家反逆の容疑で拘束したと発表しました。一連の暴動の責任を問われたとみられます。インタファクス通信などが伝えました。

一方、ナザルバエフ前大統領の報道官は8日、ナザルバエフ氏は首都ヌルスルタンにおり、トカエフ大統領を中心に団結するよう国民に呼び掛けたと表明しました。デモの暴徒化以来、明確な動静が伝えられたのは初めてです。

トカエフ氏は8日、今月10日を暴動の犠牲者を悼む服喪の日にすると発表しました。ロシア大統領府は8日、トカエフ氏がプーチン大統領と電話会談し、カザフ国内情勢は安定に向かっていると述べたと発表しました。

国家安全保障委員会はテロ対策などを担当する旧ソ連国家保安委員会(KGB)の後身組織です。首相など要職を歴任したマシモフ氏は2016年から同委員会トップの議長を務めていましたが、デモが暴徒化した今月5日に解任され、身柄を拘束されました。容疑の詳細は明らかにされていません。

カザフ大統領府は8日、別組織の安全保障会議でアブディモムノフ副議長が解任されたと発表しました。議長には5日、ナザルバエフ氏に代わりトカエフ氏が就いていました。

ナザルバエフ氏はソ連時代末期から30年以上にわたってカザフを支配し、19年の大統領退任後も隠然たる影響力を維持していました。デモ過激化の背景には同氏や家族、側近らによる長期支配への国民の不満があり、一時は出国が伝えられるなど所在が注目されていました。報道官によりますと、トカエフ氏と密接に連絡を取り合っているということです。

デモは2日以降に拡大し大都市などで暴徒化しました。治安部隊による鎮圧でデモ参加者の26人が死亡しました。警察当局は8日、全土でこれまでに計4400人以上を拘束したと明らかにしました。(日本経済新聞)