写真:Nytimes.com

イスラエルとイスラム原理主義組織ハマスとの一時停戦は、19日午前0時(日本時間同6時)に5日間の期限を迎えます。本格的停戦の成否を左右する焦点の一つが、イスラエルによって厳重に封鎖されているパレスチナ自治区ガザ地区の漁業区域や港湾施設建設を巡る交渉です。漁業の拡大と世界に通じる海路の開放を悲願とするガザ市民は、エジプトの首都カイロで大詰めを迎える停戦交渉の行方を切実な思いで見つめています。

現在ガザで可能な漁業区域は海岸から3カイリ(約5.5キロ)までです。

ガザは1967年の第3次中東戦争でイスラエルに占領されました。イスラエルとパレスチナの2国家共存を目指す93年のパレスチナ暫定自治合意(オスロ合意)で、双方は漁業区域を20カイリ(約37キロ)とすることで合意しました。

しかし、反イスラエルを掲げるハマスがガザを制圧した2007年ごろから、状況は一変し、イスラエルは「海からのイスラエルへの侵入や、ガザへの武器流入を防ぐため」として漁業海域を3〜6カイリに制限し、海路を封鎖してきました。

これに対し国連人道問題調整事務所(OCHA)は13年の報告書で「イスラエルの治安対策はパレスチナ市民の生活や生命を不当に侵害してはならな い」と批判しました。OCHAによりますと、軍は漁業区域の外へ出た漁船を攻撃し、07年から13年までに漁師ら127人以上を殺害しています。

事実上の海上封鎖はガザの基幹産業である漁業に大きなダメージを与えています。封鎖前の漁師の平均月収は8万円前後でしたが、最近は1万円余りにまで減少しました。2000年に1万人いた漁師は 3700人にまで減りました。