イスラエルとハマスの紛争が1年以上続き、壊滅的な被害を受けたガザ地区(写真:ロイター) |
パレスチナ自治区ガザの再建をめぐり、57か国が加盟するイスラム協力機構(OIC)は8日、サウジアラビアのジッダで緊急会議を開き、アラブ連盟が採択した再建計画を正式に承認しました。この計画は、アメリカのドナルド・トランプ大統領が提案したガザ住民の強制移住を含む復興構想に代わるものとされています。イギリス、フランス、ドイツ、イタリアの欧州4か国外相も共同声明を発表し、計画への支持を表明しました。
エジプトが提案した再建計画は、ガザ住民約240万人を強制移住させることなく、復興を進めることを目的としています。アラブ連盟は今月4日にカイロで首脳会議を開き、この計画を採択していました。OICは声明の中で「国際社会および国際・地域金融機関に対し、必要な支援を迅速に提供するよう求める」と訴えました。
また、欧州4か国外相は共同声明で、今回の計画がパレスチナ住民を強制退去させることなく、紛争で荒廃したガザを再建する「現実的な道」であると評価しました。
一方、トランプ大統領は、アメリカがガザを「中東のリビエラ」に変え、パレスチナ住民をエジプトやヨルダンに移住させる構想を提案しており、これに対して世界各国から強い批判が寄せられています。
エジプトのバドル・アブデルアティ外相は、OICの計画承認を歓迎し、「次のステップは、欧州連合(EU)、日本、ロシア、中国など国際的な当事者による承認を通じて、この計画を国際的なものにすることだ」と述べました。さらに、アメリカを含む国際社会からの広範な支持を得たいとの考えを示しました。
計画では、約20年間イスラム組織ハマスが実効支配してきたガザを、ヨルダン川西岸を拠点とするパレスチナ自治政府の管理下に戻す方針が示されています。欧州4か国は声明の中で、「ハマスがガザを統治したり、イスラエルに脅威を与えたりすべきではないことは明らかだ」と指摘しました。
しかし、エジプトの提案については、イスラエルとアメリカがすでに慎重な姿勢を示しています。アメリカ国務省のタミー・ブルース報道官は6日、「アメリカ政府の期待に応えるものではない」との見解を示しました。一方、アメリカのスティーブ・ウィトコフ中東特使は「エジプトからの善意の第一歩」と評価し、前向きな受け止め方を示しました。(AFP通信)

